越海青

アクセスカウンタ

zoom RSS 「アメリカ現代美術の巨匠達 〜CCGA現代グラフィックアートセンター所蔵版画名品展〜」を観てきた。

<<   作成日時 : 2014/05/04 22:56   >>

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

 今日は好天の下、奈良まで出向いて奈良県立美術館で「アメリカ現代美術の巨匠達 〜CCGA現代グラフィックアートセンター所蔵版画名品展〜」を観てきました。
 奈良市内へ行くのって数年前に勤務先の同僚の父親の葬式の手伝いに行って以来。遊びに行くのは12年ぶりくらいだ。他の美術館行くときみたいにバイクで行こっかな〜と思ってたんだけど、阪和線の玉突きとか朝からやな事故情報を報道してたので、初めて阪神-近鉄を走る快速急行に乗って行ってみた。西宮から乗り換えなしで行けるのはやっぱ楽だわ。切符も「奈良・斑鳩1Day切符」でお得に行けたし。付属の優待券でお土産に柿の葉寿司も買ったしな。 奈良はやっぱり観光地だねぇ、いろんな国の観光客がいっぱい。鹿より観光客の方が多い!
 本展にはCCGA所蔵のタイラーグラフィックス・アーカイブコレクションから代表作、計104点が展示されている、とのことなのですが、本展の開催を知るまで、CCGA現代グラフィックアートセンターもタイラーグラフィックスのことも全然知りませんでした。 いやぁ、現代美術が好きなくせに勉強不足でしたわ。東北にほとんど行ったことのないワタシが福島県須賀川市にあるCCGA現代グラフィックアートセンターに行くわけもなく、今回関西でこれだけの作品を見られることはほんとに有難い機会です。
 本日実施の講演会には間に合いませんでした。もっと朝から計画的に動かないといけませんね、CCGAの学芸員の方の講演だったのに、聞けなくて残念。でも、会場で10分ほどの映像ソフトでタイラーグラフィックスの説明をしており、一応勉強できました。

 展示は6室に分かれており、第1室はロイ・リキテンスタインらのポップ・アート。11点もまとめて彼の作品を観るのは初めて。「反射シリーズ」も良かったですが、『「競」の筆触』、『筆触V』などの「筆触シリーズ」が気に入りました。ジョセフ・アルバースは16点が展示されています。鮮やかな作品ですが、なんか色見本みたいで感情的には入り込めない作品ですね。エド・ベイナードの日本画っぽい『蘭のある静物画』や『日曜の朝』は気に入りました。

 第2室はアメリカの抽象表現主義。タイラーグラフィックスを代表するディヴィッド・ホックニーの「ペーパー・プール」シリーズなど12点が展示されています。でも、ワタシは「〜水のリトグラフ」とある3作が、その線がなんか回虫や線虫に見えちゃって苦手です。ワタシはキュビズムの元になった「ムーヴィング・フォーカス」シリーズの方が好きですね。特に『カリビアン・ティー・タイム』と『ホテル・アカトアン:2週間後』が好きです。
 同室のジョアン・ミッチェルの作品では『ベッド・フォードU』、ロバート・マザウェルの作品では赤地に黒で「坐」みたいな字を書いたような『波』、『マスク』、『スペインの黒い壁』が良かったです。ケネス・ノーランドの『水平のストライプV-3』、『斜めのストライプY』にも魅かれました。

 第3室は新しい版画表現。「立体版画」が展示されているのだけど、これが版画とはどうしても思えない。デイヴィッド・サーレからは「ハイ・アンド・ロー」シリーズから2点。立体ではないけれど、コラージュ風。観ていて横尾忠則を思い出してしまいました。アラン・シールズの作品は3点。どれも立体的な作品。版画というより工作という感じ。でも1970〜80年代にこんな作品を生み出したんだから、今も存命ならパソコン等を駆使してもっと面白い作品を作ってくれたんじゃないだろうか。ドナルド・サルタンは図鑑の挿絵のような「アルバム」シリーズも良かったが、『黒い卵と薔薇』が印象深い。

 第4室は超巨大作品への挑戦。ジェームズ・ローゼンクイストの『時の塵』は横幅10mありそうな大作。石原式色覚異常検査表のような点描の前に大きなホルン。これもなんか横尾っぽい。『火の家』は右側の口紅が印象的。「水の惑星にようこそ」シリーズもタイラーグラフィックスの代表作だそうですが、『頭蓋骨のスナップ』は頭蓋骨というより天球儀のように見えました。『スカイ・ホール』や『スペ−ス・ダスト』は観ていてなんか心中ザワザワした。ロナルド・デイヴィスの2点の作品はなんか板金加工で具現化したらもっと面白そうな気がした。アンソニー・カロの作品は紙の質感が良かった。

 第5室は版画の挑戦。フランク・ステラから12点。『泉』は幅7mほどの大作。黒い草のような構図が印象的。全然違うけど、ピカソの「ゲルニカ」を思い出してしまった。『スタブとフラスクがせみ鯨を屠る(ドーム)』はドームの使い方が効果的。横に同じ構図の白黒ドーム無しの絵が並んで展示されているため、その効果がさらに引き立って見えた。他の作品もことごとく良かったけど、もう1点挙げるならば『ペルグーサ3』かな。立体的なものからは『プレイスクール・クランプ』。これは電気仕掛けかなにかで動くともっと面白かったのだけど。

 第6室は浮世絵版画とポップアート。エルズワース・ケリーのハードエッジ・ペインティングも鮮やかで良かった。ヘレン・フランケンサーラーはこの展覧会でのワタシの最大の収穫。この画家は初めて知った。薄く溶いた絵の具を染み込ませるステイニングという手法による作品にすっかり魅入られてしまった。出展された7作どれも気に入ったけど、特に挙げるならば、渋い緑が印象的な『バルセロナ』、黒い流し込みが映える『通り雨』、木目が効果的な『源氏物語U』が良かった。浮世絵からは寺岡政美の3点も面白かったし、奈良県立美術館所蔵の江戸浮世絵5点では喜多川歌麿の『隅田川舟遊』、歌川広重『大はしあたけの夕立』が良かった。
 さらに和室には田中一光の作品が3点。成田空港構内の壁にある陶板作品の版画版である「紫のかきつばた」と「赤と白のつばき」は鮮やかで美しかった。

 やはりワタシはこの時代の絵画が好きで好きでしょうがないらしい。会場には、版画手法の細かい説明や、画材の説明等がパネルで展示されており、これも勉強になりました。これで観覧料800円とはお得だわ。評価点は5点満点の5点。奈良県立美術館、今後も要注目ですな。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
ナイス

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
「アメリカ現代美術の巨匠達 〜CCGA現代グラフィックアートセンター所蔵版画名品展〜」を観てきた。 越海青/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる