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zoom RSS 神戸市立博物館へ「チューリヒ美術館展」を観に行った。

<<   作成日時 : 2015/05/06 01:53   >>

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 昨日、閉幕まであと5日というところでやっと神戸市立博物館へ「チューリヒ美術館展」を観に行った。「巨匠いっき見!!」というコピーにはなんか抵抗があったのだけど、有名どころの代表作がそれなりに入っているところは間違いない。この連休を利用してようやく行ってきた。神戸市立博物館へは「ボストン美術館浮世絵名品展 北斎」以来、ほぼ1年ぶりになる。当日券も持たずに博物館まで行ってみると、14時ちょっと前の時点でチケット購入窓口に待ち時間30分の列。案内係のヒトが近所のコンビニでチケット買ってきた方が早く入れると教えてくれたので、言われた通りにしたら、チケットを持っているヒトはすんなり入館できた。
 しかし連休中のせいか、中はすごいヒト。やっぱ有名どころを集めた展示は分かりやすいのかしらん。本展のゾーン割りがなんとも現実的。作家名のゾーンと印象派とかのテーマを決めて集めたゾーンが混在。最初のゾーンのセガンティーニ以外は4点以上の作品を展示できたら作家名ゾーンで、枚数が少ない作家の作品はテーマゾーンに集めた、みたいな感じ。いやぁ、こういうのアリなんですね。
 さて、最初は『セガンティーニ』。知りませんでした、この作家。「虚栄(ヴァニタス)」は筆致が刺繍みたいな感じで面白かった。
 2番目が『ホドラー』。3月に兵庫県立美術館で「フェルディナント・ホドラー展」を観てきたところだから、ちょっとは分かるよ、ホドラー。「遠方からの歌」も3月に「遠方からの歌V」を観てるしね。「日没のマッジア川とモンテ・ヴェリタ」は石が、「ケ・デュ・モンブランから見たサレーブ山」は水鳥が、「日没のレマン湖」は水平にたなびく雲がそれぞれリズムを奏でてる。「真実、第二ヴァージョン」を含めいい作品ばかり揃ってるゾーンでしたね。
 そして『モネ』。なぜかロダンの彫刻「殉教の女」とドガの「競馬」が同席してます。絵の大きさでは「睡蓮の池、夕暮れ」が圧倒してます。夕暮れなので赤いです。山火事の空撮か、睡蓮というよりケイトウの畑のようにも見えます。やはり<睡蓮>はオランジュリー美術館のが一等良いです。このゾーンでは水面の夕陽が美しい「国会議事堂、日没」が一番気に入りました。
 この次は『ポスト印象派』。ゴッホが2枚出てます。「サント=マリーの白い小屋」で感じる深い空の青、強い日差しはいかにもアルルで描いた作品って感じですが、「タチアオイ」の上品な佇まいの方が気に入りました。しかしこの絵、なんでタチアオイのてっぺんが切れてるんでしょう?あと、セザンヌの「サント=ヴィクトワール山」も空と大地の色の取り混ぜ具合が気に入りました。このゾーンには本展のチラシによく出ていたルソーの「X氏の肖像(ピエール・ロティ)」もあります。帽子や衣服のフェルトのようなベルベットのような深い光沢を感じさせる色合いと人物の肌の色の具合が良かったです。
 テーマゾーンが続いて『ナビ派』。「ナビ」はヘブライ語で預言者を意味するそうですが、カーナビのナビもこの辺に起源があるのかしらね。このゾーンにはボナールが2枚、フェリックス・ヴァロットンが4枚。ヴァロットンで1コーナー作れそうですが、ワタシはヴァロットンを本展で初めて知りました。知名度の点で作家名コーナーにならなかった?ボナールの暖かい印象の絵も良かったですが、ヴァロットンのアメコミのような感じの絵も気に入りました。4枚どれも良かったですが、中でもシンプルな壁と床に裸婦を配置して、裸婦の先にある赤いクッションがインパクトを与える「トランプで一人遊びをする裸婦」が気に入りました。
 『ムンク』では、大きな肖像画が2枚、風景画が2枚出ています。肖像画は1枚は女性「エレン・ヴァールブルグの肖像」、もう1枚は男性「ヴィルヘルム・ヴァルトマン博士の肖像」で、色合いも筆致も対照的です。どちらも見応えがあります。
 『表現主義』では、エルンスト・バルラハの彫刻「難民」は厳しい向かい風に立ち向かう感じが良く出ていました。エルンスト・ルートヴィヒ・キルヒナー「小川の流れる森の風景」は妖しい感じの木々の雰囲気が良かった。マックス・ベックマンの作品は3枚でています。ベックマンも初めて知りました。眼も鼻も口もごつい「マックス・レーガーの肖像」も、強い風を感じる「スヘフェニンゲンの海岸の散歩」も太い筆致の「女優たち」も良かったです。
 『ココシュカ』も本展で初めて知りました。作家名ゾーンまであるのに知らなかったなんてショックです。でも、人物の表皮を一皮剥いたようなこれらの絵が今一つ好きになれません。
 『フォーヴィズムとキュビズム』には、マティスとブラックとピカソが2まいずつ、あとはモーリス・ド・ヴラマンク「シャトゥーの船遊び」。この絵は波や雲の描かれ方が結構好きです。水面もなんか水深の深さを感じます。マティスは「バルビゾン」の木々や水の線やら色の調和がいい感じです。ブラック「暖炉」とピカソ「ギター、グラス、果物鉢」を並べて見せているのはいい感じです。ピカソの「大きな裸婦」は<青いマハ>って感じで気に入りました。
 『シャガール』が本展の作家名ゾーンでは一番気に入りました。「聖家族」だけは初めて見ました。「婚礼の光」と「戦争」と「パリの上で」が1つの部屋で観られるなんて、幸せです。でも、これらを観てるとなぜか横尾忠則が観たくなります。
 『抽象絵画』。でもカンディンスキーは「黒い色斑」の1枚のみ。ぁ〜あ、どっかでカンディンスキー展ってやってくれないかなぁ。モンドリアン「赤、青、黄のあるコンポジション」の前では、こないだYouTubeで観たレゴで<描いてる>動画を思い出してニヤっとしてしまいました。アウグスト・ジャコメッティ「色彩のファンタジー」はちぎり絵みたいでした。レジェ「機械的要素」を観られたのも良かったです。
 『ジャコメッティ』こっちは彫刻のアルベルト・ジャコメッティ。写真とかで見知っていた有名な作品が生で観られてよかったです。やっぱここでは「広場を横切る男」かな。「スプーン型の女」も金属の土偶っぽくてよかったけど。
 『クレー』4枚出てますが、前の『抽象絵画』流れもあって、やっぱ「スーパーチェス」に惹きつけられます。チェス盤の周囲のマゼンタがいいです。隣の「狩人の木のたもとで」も迷路のような大きな何か抱きかかえているヒトのようなやさしそうな木が気に入りました。
 最後は『シュルレアリスム』。ダリの「バラの頭の女」が秀逸です。その額縁も美しく、絵と一体となって効果的です。絵の世界が前に飛び出してきそうです。イヴ・タンギー「明日」ですが、有機的な<何か>が印象的です。タンギーも初めて知りました。もっと見たいです。マルグリット「9月16日」は写真とかで観るのと実物とで色彩の印象が違いました。夜更けかと思ったら朝ぼらけだったんですね。ミロ「絵画」も背景の水色のスジが気に入りました。エルンスト「都市の全景」は絵の全体の印象は他に何か似た絵を観たことある気がするのですが思い出せません。意味深な感じが良かったです。
 評価点は5点満点の4点。出展作は申し分ありませんが、狭いスペースにクチクチに配置しすぎているゾーンがあって、ヒトが多いと見えませんわ、ということで。

 

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