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zoom RSS 「美の響演 関西コレクションズ」を観てきた。

<<   作成日時 : 2013/05/03 00:37   >>

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 昨日は中之島の国立国際美術館で「美の響演 関西コレクションズ」を観てきました。大阪市立近代の準備室、京都国立近代、滋賀県立近代、兵庫県立、和歌山県立近代の6つの美術館が所蔵する20世紀以降の欧米美術コレクションを一堂に集めた展覧会ということで、今年楽しみにしている美術展の1つです。展示は5章に仕立てられていて、第1章は「20世紀美術の幕開け」。
 まずはセザンヌの「宴の準備」。セザンヌは昔オルセーで何枚か観た印象が一番残っていて、え、これもセザンヌ?って感想が最初に出てきた。おっとこりゃ一筋縄ではいかないかも。ピカソは青の時代から1枚(道化役者と子供)、キュビズムから1枚(ポスターのある風景)。どちらもすばらしい。ワタシの第1章の一番のお目当てはなんといってもカンディンスキー「絵の中の絵」。大好きなカンディンスキー、1枚しか展示がないのが残念。でも第1章で一番目をひいたのはマックス・エルンスト「灰色の森」。遺跡のような岩肌に木々と鳥達が描きこまれているその背後から照らす鮮やかな白丸。いやぁ、目に焼き付いたわ。

 第2章は「彫刻の変貌とオブジェの誕生」。ロダン(オルフェウス)からデュシャン(L.H.O.O.Q他)、ブランクーシ(空間の鳥、新生、眠れるミューズ)、コーネル(「陽の出と陽の入りの時刻 昼と夜の長さを測る目盛り尺」他)へと展示していくことでタイトルどおりのカタチになっていた。コンスタンティン・ブランクーシの「新生」はキンピカ過ぎてどうしても新生ってイメージがつかめなかったよ。「眠れるミューズ」や「空間の鳥」は分かりやすかったんだけどなぁ。ジョゼフ・コーネルというアーティストはこの展覧会で初めて知りました。ぱっと見、夏休みの工作みたいなんだけどね。面白かったです。

 第3章は「ヨーロッパの戦後美術」。ここではルーチョ・フォンタナの「空間概念、期待」(青キャンバスに切りこみ4本)と「空間概念」(赤キャンバスに切りこみ3本)が鮮烈。次いでイヴ・クライン「RE42」の火星の表面の青い版というか、夜の川底のような情景が印象深かった。ジャン・フォートリエ「永遠の幸福」も印象深かったです。

 第4章は「戦後アメリカ美術の展開」。マーク・ロスコの作品を大阪市、滋賀、和歌山、国立国際の4館から傑作4点を1部屋に集めて展示して贅沢な空間を作っていた。ロスコは昨秋、MoMAやワシントンのナショナルギャラリーで初体験は済ませているけど、今日も結構見入ってしまいました。DIC川村記念美術館にある「ロスコ・ルーム」にも行きたくなりました。ロスコのそばにはアーシル・ゴーキー「無題(バージニア風景)」も展示されており、こちらは楽しそうな雰囲気が良かったです。その隣にはモーリス・ルイスの巨大なキャンバス3枚を三方の壁面に配した空間が設けられており、こちらもロスコに負けない存在感を放っていた。残念なことにバーネット・ニューマンは「夜の女王T」1枚だけ。MoMAで「Vir Heroicus Sublimis」に感動したワタシとしては、もっと観たかったです。しかし今回展示しているフランク・ステラ「ゲッティ廟(第 1 ヴァージョン)」(6.3億円で購入したそうな)といい、ロスコ「ボトル・グリーンと深い赤」といい、次章で出てくるバスキア「無題」といい、大阪市立近代美術館準備室のコレクションってどれも垂涎ものですね。
 4章はまだ続きます。本展覧会のポスターにもなっていたトム・ウェッセルマン「シースケープ #8」も良かったし、ウォーホルの作品群ではグレムリンやマリリンの版画集もよかったけど、やっぱり「4フィートの花」が一番良かったです。でもその展示エリアで一番目をひいたのは、ロイ・リキテンスタイン「日本風の橋のある睡蓮」!これは図録やポストカードの写真になってしまうと作品の良さが半減してしまっている感じ。鏡面の光沢はやはり現物を見ないと分からない。ホンモノが観られて良かったです。ドナルド・ジャッドの箱組の作品も同じく現物を見ないと良さが特に伝わりにくい作品だと思います。

 第5章は「多様化する現代美術」。この展示会、後半になるほどどんどんキャンバスが巨大化してますね。ここでもゲルハルト・リヒター「抽象絵画(648-1)」やアンゼルム・キーファー「星空」、ゲオルグ・バゼリッツ「ケーニッヒ夫妻の肖像」を1エリアの3面に展示して観る者を圧倒します。リヒターのは舐めたら錆びた鉄の味がしそうな絵で、キーファーの星空は実際に目の前にあるみたいで吸い込まれそうです。
 一方、目先が変わっていて面白かったのは、ジュリアン・オビー「イヴニング・ドレスの女」。40インチのLEDの中の太い線で描かれた漫画チックな女性が眉を動かしたりまばたきしたりします。
 そういえばエドワード・ルッシュ「ゼロ」という文字入りの絵を観ていたら、横尾忠則展行くの忘れてたのを思い出しました。

 てなもんで、今回ももうお腹一杯です。なのに別階のコレクション1も全部堪能したもんだから、昼過ぎに入館したのに、夕方になってしまいました。ついでに観に行こうと思っていた東洋陶器美術館のフィンランド・デザイン展には行けなくなってしまいました。2館回ろうと思ったら、朝から出かけないとだめですね。
 ちなみにコレクション1では、ピカソ「帽子を被った女の胸像」、ピカソ「坐る夫人と眠る人」、アントン・ヘニング「インテリア No.364」、元永定正「白いひかりがでているみたい」、舘勝生「the smoke of the incence」、井田照一「S.B.B.V.H-Garden.Project- Locus Sutra -Descended Level - Well from Karma No,577」、持田総章「LOCATION 空気 2008」、藤本由紀夫「THE MUSIC(FRAMES)」が良かった。フルクサスはあまり興味がわかなかったです。

 内容の充実度からして、個人的には早くも今年一番の展示会を観たかも、と思っています。評点は5点満点で。

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