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zoom RSS 兵庫県立美術館で「フェルディナント・ホドラー展」を観てきた。

<<   作成日時 : 2015/03/15 21:02   >>

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 今日は兵庫県立美術館で「フェルディナント・ホドラー展」を観てきた。この回顧展見るまで、ホドラーの絵画、まとめて観たことなかったのよね。今回まとめて観ることで、「パラレリズム」やら「リズム」の絵画ってやつがなんとなくわかった。
 この回顧展、自画像に始まり自画像で終わる。その合間に彼の作品が時代ごとに散りばめられている。
Part1は「光の方へ-初期の風景画」。ここでは「インターラーケンの朝」や「マロニエの木々」が良かった。水面の描き方が秀逸なのだ。そしてこの回顧展でこの水面の描き方がまた晩年に向かって変化していく様が見られるのが面白い。

Part2は「暗鬱な世紀末?-象徴主義者の自覚」。ここでは労働者を描写した絵画が出て来る。でもミレーの絵画と違ってちょっと哲学的かな。「傷ついた若者」は若い男の裸体が頭から血を流して森の外れの草原に横たわっている。なんか静物画のようだ。ここで見え隠れする死のイメージが次のゾーンの「オイリュトミー」で昇華する。

Part3は「リズムの絵画へ-踊る身体、動く感情」。ここに「リズム」の絵画の代表作が集まっている。『アビイロード』のジャケットの写真って「感情 III」とか「オイリュトミー」を参考にしたのかしら。生と死という正反対のテーマを扱っているけど、どっちも好き。一方で「歩む女」「喜ばしき女」「恍惚とした女」「遠方からの歌V」の女性一人の佇まいでリズムを表現している絵画も良かった。あとは「感嘆」、「夕べの休息」なんかも気にいった。「昼V」はなんかゴーギャンが『ビーナスの誕生』を描いたような感じがした。

Part4は「変幻するアルプス-風景の抽象化」。抽象画家ホドラーの本領発揮。風景画でも雲を使っったり、荒々しいタッチで上手くリズムを表している。「シェーブルから見たレマン湖」はなんかマルグリットがレマン湖を描いたような気がした。ずっと観ていられる気がした。「トゥーン湖とニーセン山」もきれいな絵画だった。どちらも水面の描き方が惹かれる絵だった。「ミューレンから見たユングフラウ山」は太いタッチとリズミカルに階段を駆け上がる感じのゴテっとした岩肌が気持ちいい。トゥーン湖とシュトックホルン山脈を描いた絵画が5枚出展されているが、どれも印象深い。どっかに富山湾から立山を望むアングルでこういう絵、季節の移り変わりに合わせて連作したような作品ないかしら?(なんか北陸新幹線開通に毒されてる?)

Part5は「リズムの空間化 ― 壁画装飾プロジェクト」。実際の建築物に描かれた壁画の習作が展示されている。やっぱ本物がないとつまんないね。TV画像で見せる工夫もしてあったけど。「全員一致」は現物みてみたいなぁ。あと、スイスのお札の原画も描いているなんて知らなかった。さすが国民的画家。

Part6は「無限へのまなざし ― 終わらないリズムの夢」。装飾画家ホドラーの仕事はまだまだ続く。「無限のまなざし」も現物観に行きたいなぁ。

Part7は「終わりのとき ― 晩年の作品群」。晩年の自画像として「バラのある自画像」と「緑のジャケットの自画像」が出展されている。どちらも味わい深い。最初の自画像と怒れる人は斜に構えた陰のある自画像だったけど、こちらは旅行のスナップ写真のように明るい画像。画家の成熟が見てとれる。「白鳥のいるレマン湖とモンブラン」がこの時代の代表作なんだろうか。厚めに塗られた水面が初期のころからの変遷を表しているよう。愛人の絵はやはり闘病中の絵より元気な時の絵がいいよ。

 この回顧展。十分なボリュームで満足できた。評価点は5点満点の5点。

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