舞台「パンドラの鐘」を観て来た

 今日は兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール で舞台「パンドラの鐘」を観て来た。1999年NODA・MAP第7回公演の再演で、今回は熊林弘高が演出とのこと。1999年の初演は野田の演出バージョン(於:世田谷パブリックシアター)も、同時に公演した蜷川幸雄が演出したバージョン(於:シアターコクーン)も観ていない。(なかなかセンセーショナルなイベントだったんだな。この頃は二度目の新潟の仕事が忙しくて芝居見物どころではなかったのよね)NODA・MAPもそんなに積極的に観に行く方じゃないから、「エッグ」以来観ていない。今度の「フェイクスピア」は観たいけど。芝居を観るのは3月にここで観た「子午線の祀り」以来。GWは「Yellow⚡新感線『月影花之丞大逆転』」のチケット取って楽しみにしてたんだけど、3度目の緊急事態宣言が発せられて中止になってしまったのだった。同じくGWには「韻シストpresents OSAKA GOOD VIBES 2021」にも行くはずだったのに、こちらも中止。5/31まで宣言の期間が延長されて今月のイベントも全部延期(SIRUP『CURE』ツアー、「MISIA 星空のライヴ ACROSS THE UNIVERSE」)か中止になっちゃうかと思ってたら、5/12から兵庫県でイベントの入場制限が緩和されて、「パンドラの鐘」は中止を免れたのだった。ありがたい!
 照明を落とした舞台には門脇麦がそっと登場。古代王国の女王となったヒメジョと、昭和初期に長崎で遺跡発掘を支援するアメリカのピンカートン財団の亡きピンカートン氏の娘タマキ(日米のハーフ)の1人2役を演じる。本公演ではほかの俳優も“現代(昭和初期)”と“古代”の登場人物を1人2役で演じている。慣れるまではややこしいけど、慣れちゃうと、古代と現代の舞台の転換にスピード感があって面白い。相手役の金子大地が演じるのは考古学者カナクギの助手であるオズと古代の埋葬屋ミズヲの2役。ミズヲの名前の由来が「水をくれ~、水を。」だと分かるシーンが、埋葬屋になったきっかけになっていて、古代と「現代のちょっと未来」がつながっている。しかし、鐘を地中深く埋める目論見が未来まで有効だったのなら、ミズヲは生まれて来ないし、ヒメジョの兄である先王もあぁはなってないわけで、結局は鐘に記された未来は避けられなかったということか。松下優也(古代の武官ハンニバルと現代の秘密警察官?の2役)と緒川たまき(ヒメジョに仕える女官ヒイバアとピンカートン未亡人の2役)はエッチな役回りも見事で、いいアクセントになっていたと思う。しかし、ちょっと忙しなかったかな。松尾諭(先王とカナクギ教授の2役)は教授のイメージが強くて、先王の方がもひとつだったかも。オズの同僚のイマイチが秘密警察に情報を流していたところは読めなかった。Uの字が光るセットは古代の遺跡の発掘現場だったのに、ナガサキの焼け跡にも見えてなかなか印象的なデザインだった。棺桶の箱は人体消失マジックの箱みたいで、なんか安っぽかったかな。
 評価点は5点満点の4点。門脇麦の熱演が良かった。ところで、なんでチラシのデザイン途中であんな赤い衣装のヤツに変わったんだろう?全然芝居のテーマに合ってない気がするんだけど。7111A8CC-FA75-483A-AD4F-6375687871C6.jpeg

「コシノヒロコ展 ーHIROKO KOSHINO EX・VISION TO THE FUTURE 未来へー」を観に行って来た

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 受付を終えて3階に向かう吹き抜けの長い階段の上にまずはおおきな《ヒロコちゃん人形》が「フワフワ」浮かんでいる。本館の屋上にいる《ミカエル》を作った大阪の業者に造らせたそうで、同じ衣装を着たマネキンが「ワクワクドキドキ」の階段状の展示のかなり上の方にいた。そして会場入り口手前の広い階段にこれまでのショーで使った衣装を着たマネキンがずらりと並んでお出迎え。整然と並べられていてあまり「ペチャクチャ」という感じはしない。2体だけロボットマネキンで動いているところがアクセント。そしてやっと会場入り。最初の「人生オノマトペ84」のゾーンは2月に京都市京セラ美術館で観た「平成美術:うたかたと瓦礫デブリ 1989–2019」の《平成の壁》を連想させる。まぁ、こっちは昭和から令和まで展示されてるけど。タンスにゴンのCMで掃除しているオバちゃんが小篠綾子だったとは今日、学芸員の解説を聴いて初めて知った。そして「ルンルン」。彼女の絵画と衣装が関連付けられて展示されているのが一目で分かる。もうこの部屋に入った瞬間、「コシコヒロコさんカッケー」って感じ。カラフルな展示と正面の黄色い壁がなんとも良い。次の「ビュー」は一転シック。墨を使った絵画と白や黒が基調の衣装の展示。正面の赤い絵画がキマッってる。次の部屋はタイツを履かせたマネキンの脚だけが壁から「ニョキニョキ」映えてる。なかなかイケテル展示だ。「クルリンパッ」は体操/新体操の日本チームのユニフォームがマネキンに着せられて、各ユニフォームのデザインのポイントが壁に拡大表示された部屋で躍動している展示。彼女のデザインに幼いころに連れられて観た歌舞伎の影響が出ていることは一目で分かる。その次の部屋では暗い室内で折り紙基調の白い衣装にライトを動的に当てた「キラキラ」。前の部屋との色使いの落差がいいアクセントになっている。そして次の部屋は錯視を誘うような展示「チカチカ」。そしてちょっと優しめのデザインのワイヤーメッシュを使った展示「ヒラヒラ」。ホント、メリハリの効いた展示だこと。次から次へと飽きさせない。このあと、彼女の絵画のキャラクターをアニメにして上映している「ピョン」これもなかなかいいですね。和田淳の動画を思い出しました。そしてクライマックスはまず「ビョーンギュッ」。高さ7mのテキスタイルの滝と衣装のマッチングが圧巻です。背後の正方形の額入りの衣装の展示も興味深かった。最後が「ワクワクドキドキ」。「ペチャクチャ」の階段に並べられたマネキンの展示に出迎えられて、最後もこれでもか、のマネキンの展示に見送られる感じ。お団子頭のマネキンは本展に備えて新調したものだそう。正面の指揮者的なマネキンの展示とそれに合わせてBGMにドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」を流すことにしたのは、会場設営中の彼女の思いつきだそうで、BGMが間に合ったのは会期が始まる直前だったとか。会場を出た外の通路には「スクスククスクス」子供たちに線画で描かせた笑顔にコシコヒロコが色付けしたものが展示されていて和やかな気分で会場を後に出来まする。
 評価点は5点満点の5点。観ていて楽しかったです。女性ならきっと気分アゲアゲになるんでしょうね。明日からは大型商業施設も遊園地も動物園も美術館もみんなお休みという、せっかくの大型連休なのに去年のガッカリウイークの再現。さぁて、どうしたもんだろな。C071C6CB-3B7A-4871-A5DB-545DC2656E39.jpeg

2021年コレクション展Ⅰ 特集「同級生・同窓生」を観て来た

 せっかくBBプラザ美術館まで来たし、第2日曜日はコレクション展が無料なので兵庫県立美術館にも行って2021年コレクション展Ⅰ 特集「同級生・同窓生」を観て来た。同館の2枚看板小磯良平・金山平三が東京美術学校の首席卒業どうしなんだよ、というプロローグ(もちろん2階の両名の専用展示室にも作品出てます)からスタート。展示室1でもこの2名の作品が目立ってたけど、それ以外では白瀧幾之助《某師の像》、新井完《あさがお》、神原浩《梅林》が良かった。展示室2では飯田操朗《夜の静物》、井上覚造《詩人(A)》、池田永治《まど》、津高和一《母子像》が良かった。展示室3では斎藤義重の青い《作品Q》と赤い《作品R》、小松益喜《英三番館》が良かった。展示室4ではジョアン・ミロの作品がどれも良かった。
 評価点は5点満点の3点。同じ学校卒、同じ展覧会出品作、っていう括りなんだけど、同時代という横串が弱かったかなぁと。戦前と戦後では同じ展覧会でも性格が違う気がします。

「西洋画コレクション 印象派からエコール・ド・パリの作家たち」を観て来た

 今日はBBプラザ美術館へ「西洋画コレクション 印象派からエコール・ド・パリの作家たち」を観に行って来た。BBプラザ美術館へ行くのは3年前の9月に「コレクションを核に 関西ゆかりのデモクラートの作家たち  泉茂・山中嘉一・吉田利次・吉原英雄」を観に行って以来。2年半ぶり。「具体」も好きだけど、19世紀後半から20世紀前半の絵画はやっぱり大好きなので見逃せない。
 入口でルノワールの彫像《勝利のビーナス》に出迎えられて入館すると、まずはヴィクトル・ヴァザルリの作品が並び、おやテーマと違うんじゃね?とか思いながらお金を支払う。このエリアでは《Sauson》と《「ピッツバーグ国際展1970」》のポスターが良かった。
 展示室に入るとオノエ・ドーミエのリトグラフが並ぶ。ここでは映画「パラサイト」を思い出させる《『パリ人のスケッチ』17:地階の借家人が独占する愉快な眺め》が良かった。ルノワールは絵画《薔薇をつけた少女》と彫像《ルノワール夫人の胸像》が出ていた。ルノワールの彫像は彫刻家をやとって指示して彫らせていたとは知らなかった。ユトリロは《植物園キュヴィエの家》(ちょっと傾いてない?)と《ベシーヌ風景》でどちらも好き。あとはローランサンの《読書》、梅原龍三郎《カンヌ》《薔薇》、岡鹿之助《館》《パンジー》、東郷青児《モンパルナスの女》、坂本益夫《モンマルトル風景》も良かったし、アルベール・マルケ《ノートルダム 曇天》と菅井汲《パリにて<ノートルダム>》と網谷義郎《NOtRE-DAME DE PARIS》を並べて展示したのも興味深かったけど、今回の展示で一番気に入ったのはモーリス・ド・ヴラマンク《花瓶の花束》。持って帰りたかったわ。
 評価点は5点満点の5点。資料展示も含めて90点近い作品が出ていて入場料400円でこれだけ観られれば満足です。

竹内アンナ「SOLO TOUR 2021 at TENDER」に行って来た。

 今日は雨の中、ライブハウスMusic Club JANUSまで、竹内アンナのライブ「SOLO TOUR 2021 at TENDER」を観に行って来た。この3月にめでたく京都の大学(立命館らしいが)をご卒業され、自動車の普通免許も取得され、歌手専業となって月末に東京に拠点も移した後の最初のツアー(全国13地点昼夜2回興行で26公演)が昨日の京都磔磔を皮切りにスタート。今日は2地点の大阪。その昼興行15:30の回に行って来ました。
 JANUSに来るのは初めて。日曜日の午後の閑散としたミナミの街で、そのビルだけがヒトが集まってました。竹内アンナのライブ観るのは昨年11月の「1st ALBUM Release BAND Tour 『MATOUSIC』」以来。その前が「OSAKA GENKi PARK」だったので、この半年で3回目のライブを観ることになります。1組のアーティストのライブに短期間にこれだけ通うのは初めてです。過去最高頻度です。
 今回もソロなので、ステージには竹内アンナ1人。新曲も出ていないので、前回のライブと演奏方法もセトリに選ぶ曲目も大差無いです。でも前回観た ツアー『MATOUSIC』よりは大分良くなったような気がします。登場1曲目は東京移転記念なのか「TOKYO NITE」でスタートし、「+imagination」、「BMB」と一気に唄って盛り上げてくれました。昼夜興行で1興行90分ということで、中身を濃いくするためにこの後にメドレーを演りました。そして今回、新曲が1曲入ってます。このツアー26公演の中で育てていく予定だそうで、タイトル「GoldenDays(仮)」で披露されました。ツアー後半になるとタイトルも曲調も変わっているかも、ということです。「いい塩梅」とか歌詞に出てきて笑けました。
 歌手専業になって、営業の方面も全面展開しています。今回のツアータイトル「at TENDER(AnnaTakeuchi は優しい)」は4月1日にオープンした彼女初の公式ファンクラブサイトというか、メンバーズサイトの名前。彼女のライブのチケット(手始めに6月の「BAND TOUR 2021 at TENDER」)の先行予約や満載のサイト独自コンテンツがメンバー特典だそうです。そして彼女のライブに来てくれるヒトを『出席者( attender)』と呼びたいらしいです。でも、すでに『たけのこ』というファン間の呼び名があるらしく、『atTENDER(たけのこ)』で手を打つわ、とアンコールのMCで宣ってましたわ、知らんけど。
 評価点は5点満点の4点。今回は「踏み間違い」は無かったけど、歌詞が飛んじゃったり、出だしのやり直しとかあったので。次のバンドツアーはどうしようかしら?バンドがいるなら孤軍奮闘から解放されて、歌に専念できそうな気がするので、もっと高いパフォーマンスが期待できるかも。

THE BONDS 2021|ジャイガ スピンオフイベント Vol.1 に行って来た

 今日はオリックス劇場へ『THE BONDS 2021』Vol.1に行って来た。夏にやっているOsaka Gigantic Music Festival ジャイガ を盛り上げるために春の内に3つほど場外公演を打つ、その第1回目らしい。音楽ライブに行くのは12月の「iri Presents “Five Zepp Tour 2020”」以来。まだまだコロナ禍であんまりライブ行けてなかったところにふいにこのイベントがあることを知ってチケットを入手した次第。出演者は前座にmahina(16:30開始)、本編でRin⾳、Vaundy、緑⻩⾊社会の順で登場。オリックス劇場前の新町北公園は満開の桜。でもあいにくの雨のなか、コロナ禍で入場手続きが手間取るため、この公園をぐるっと囲む形で行列ができていたので、前座に間に合わなかった観客も多かった模様。17日にヴィッセル神戸の試合に観にノエビアスタジアム神戸に行った時もQRコード&体温測定だったけど、かなりすんなり入場できたけどね~、公演前にアジるより前にもっと入場上手にさばけよ、キョードー大阪さん。大雨でも行列させとくつもりだったのかい?
 今回席が一番右端の席だったので、音があんまりよくないです。さて、前座の mahina は初めて視聴しました。曲もよさげで歌唱力もありそうなのに、もっと堂々と歌えばよかったのにね、なんか残念です。
 本編に入って一番手はRin音。こっちももっと堂々としてるかと思ったら、結構お行儀が良くてイメージが違いましたね。「earth meal fat.asmi」の時に、大阪ということで、asmi がゲストで登場。きれいに唄って帰りました。「snow jam」の時は盛り上がってました。わりと良かったんじゃないでしょうかね。
 次はVaundyが登場。やっぱ人気あるんですね、というか、今日の客の半分がVaundyでもう半分が緑⻩⾊社会目当てってとこなんでしょうかね、いきなり観客が皆立ち上がりました。私は前の席が空席で立たなくてもステージが見えたので、座ったまま観てました。終始盛り上がってましたけど、「東京フラッシュ」の時が一番盛り上がってましたかね。私は3曲めの「融解sink」と4曲めの「HERO」が良かったです。またどっかのステージで観てみたいです。
 最後が緑⻩⾊社会。こちらは大阪で最初に大きなフェスに出たのがジャイガだったらしく、ジャイガ(のケータリング)に思い入れがあるみたいでMCでジャイガのことをひとしきり語ってました。こちらは、緑黄色社会が始まる直前に前の席に大柄のお客さんが来て(緑黄色社会一本狙いなんですな)、最初から立ちっぱなしだったので、こちらも立って観ることになりました。セトリの方はヒットソング勢揃いで、新曲の「たとえたとえ」も3曲目で唄ってましたね。「Mela!」と「sabotage」で一番盛り上がってましたかね。
 4組の中ではVaundyが一番良かったかな。ただ、どれも単独ライブのチケット買うかどうかは微妙かな。そういうのがまとめて観れるのがフェス形式のいいところかな。評価点は5点満点の3点。もっといい席で観たかった。

映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」を観て来た

 今日はTOHOシネマズ西宮OSで映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」を観て来た。TVの「新世紀エヴァンゲリオン」って1995年の作品だったのよね。ワタシは出張先の新潟で夜遅くまで仕事してて、もう居酒屋もやってないやんって時間に仕事場を出て、コンビニ弁当とビールを買ってビジネスホテルの一室でそれを食べるのにTVを点けたらやってたのが、TV版の深夜のまとめて再放送ってやつ。毎晩ホテルでコンビニ弁当食べながらそれを観てたらすっかりハマってしまったのだった。それからもう25年以上経つわけね。TV版の後の旧劇場版を経て序破Qの新劇場版、その新劇場版の最終話としての||。長かったね~~。ま、ガンダムも40年続いてるわけだから、新解釈で5年後くらいにシンシン劇場版が出来てももう驚かないけどね、一応の今シリーズの最終話を観ておこうと思い、映画館に行ってきました。実は映画館でエヴァ観るの初めて。これまでの劇場版は全部TVで観ました。最後くらいはちゃんと映画館で観ておこうかなと思った次第。ガンダムもマクロスも映画館で観てるくせに(5月の「閃光のハサウェイ」も映画館で観るつもり)、やっぱエヴァは大人になってから見始めたアニメだからちょっと距離があるかも。
 第3村で「そっくりさん」に差し出された本が奥さんの本だったのが、本作一番笑えたかな。キャラクターデザインのところにも名を連ねてたし。昔ならなんでここのほのぼのシーンにこんなに時間をかけるかとイライラしたかもしれないけど、本作の第3村のシーンは良かったね。おかげでアスカも還るところが出来たし。エヴァシリーズってなんか救いのない話が多かったけど、TV版の最終2話で一気にサルベージしてみたり、旧劇場版みたいな終わり方になってみたり、そういう点ではQから||への9年がかりでようやく救われた感じ。途中まではま~た神話にありがちの父殺しの話として決着か~?と思いながら観ていたら、Qでは影も形跡も無かったカジの大活躍のお膳立てで、父と子の和解が成って、父、あっさり退場で息子急成長。エヴァって旧劇場版で突如現れたマリの存在がよくわかんなかったんだけど、新劇場版でようやく使いこなせたというか、やっとエヴァになじんで、あのエンディングになったんだろうけど、そもそもが駒不足だったのね、この物語。だからマリやカジやカヲルがやたらと暗躍して隙間を埋めて(3人によるストーリー補完計画?)なんとかエンディングを迎えたって感じ。まぁ、主要キャラがコミュ障なヤツばっかりの物語だから、代わりにいろいろやってくれる便利なキャラが必要なのはわかるけど、ちょっとどうかなぁ、ハタラキ過ぎじゃないかなぁ?ってところは無きにしも非ず。でもクライマックスに「VOYAGER〜日付のない墓標」を入れたのはすっごい良かった。この映画にこれ以上ない、ってくらいマッチしてた。ということで評価点は5点満点の5点。4点のところユーミンと安野モヨコで加点してます。さぁ、次はウルトラマンだな。

舞台「子午線の祀り」を観て来た

 今日は兵庫県立芸術文化センターで舞台「子午線の祀り」の17:00の回を観て来た。木下順二が「平家物語」を題材に作った戯曲を、2017年に野村萬斎の新演出で上演した名作の再演。能狂言の舞台以外の野村萬斎の舞台を観るのは初めて(この間TVドラマ『死との約束』での「勝呂武尊」役を観たところだけど)。
 芝居は開演前から始まります。よって、5分前のチャイムも無く、その頃にはもう若村麻由美演じる影身の内侍は静かに現れて舞台に立ってます。さらに黒シャツと黒ズボンに身を包んだ他の共演者も三日月型が斜めに横たわった感じの回り舞台の周りにどんどん集まってきています。なのにみんなスマホやパンフレットやら観ていて気付かない(笑)。おまけに、コロナ禍で開演時間が1時間早まったことを知らされていなかったのか、開演後もどんどんお客さんが入ってくる。もっとちゃんと周知すべきじゃなかったんでしょうかね?>主催者。会場が暗くなって非常灯が消えてようやくみんな、舞台に目を移すって感じ。なんか演出の失敗なのか、今時のお客さんには通じない演出なのか、なんか効果半減って感じのスタートでした。ナレーションっぽく月の角速度や潮の干満の説明がきちんと数字で成されるのだけど、なまじ知識があると、潮の干満が1日2回起こらないところもあるし、角速度も軌道上のどこにあるかで一定ではないし、その辺が気になってしょうがない(笑)。衣装はシンプルで、船の雰囲気もヒトの配置や動きで表現されていて、舞台も三日月型のセットと波飛沫が描かれた3段くらいの踏み台だけ。あとは上空に瞬く星々(休憩後の2幕の開始時に北斗七星の一部をなんか一生懸命手で動かしているシーンがあったのだけど、何の目的なのか全然分からなかった。これも気になってしょうがなかった)。
 合戦のシーンは壇ノ浦で少し出て来たけど、他の合戦は台詞での結果だけ。ほとんどが源平両陣営の陣屋での会話劇。なんか目をつむって聴いていると、多声の講談を聴いているような芝居。会話のテンポはよく、野村萬斎演じる新中納言知盛が長台詞を話し出すと、その美しさに眠たくなるくらい。
 個人的には村田雄浩演じる阿波民部重能が一番印象深かったかな。大河ドラマ『麒麟がくる』での稲葉良通役といい、こういう含みのある役にはうってつけですな。成河演じる九郎判官義経も甲高い声で威勢が合って良かったけど、吉見一豊演じる梶原平三景時のイヤラシサには負けてたかも。
 さて、本作は出演者の力量の高さが活きるいい芝居だと思いますが、鵯越の逆落としも那須与一の「扇の的」も無く、八艘飛びも無く、星智也演じる弁慶は義経を諭す妙に小賢しい参謀みたいだし、なんかワタシの好みの平家物語ではありませんね。ということで評価点は5点満点の4点です。

映画「聖なる犯罪者」を観て来た。

 今日せっかく映画を観に三宮まで出て来たので、もう1本観て帰ることにしました。今度はシネ・リーブル神戸で映画「聖なる犯罪者」を観て来ました。シネ・リーブル神戸で映画を観るのも凄い久しぶりで2008年に「落語娘」を観て以来。あんまり久々なので、こっちは館内のレイアウトがわかんなくて、帰る時に出口探しちゃいました。神戸国際松竹では迷わなかったのにね~。
 この映画の舞台はポーランドの田舎。少年院を仮釈放になった若い男が、受け入れ先の製材所に向かったものの、院でのミサに影響を受けて神学校に入りたかった希望が捨てられず(前科者は入学できないらしい)、製材所のある村の教会に派遣された若い司祭としてどさくさに紛れて成りすますことに。さらに教会の司祭が入院してしまい、司祭代理として振舞うことになり、「トマシュ神父」として徐々に村人に受け入れられていく。しかし、ポーランドの田舎も病んでますなぁ。あんなに普通に覚せい剤が出回ってるんですね。ラリった若者6人が乗り込んだ乗用車と、カミさんと喧嘩して自暴自棄になって自殺してやるって言い残して出て行った中年男の車の正面衝突による7人全員の死亡事故が村に大きな影を落としているのだけど、残された家族間の対立を村長も司祭も真実を明らかにせずうやむやにおさめようとする中、この「司祭代理」が真実を明らかにして双方を救済しようとこころみるのだけど、「司祭代理」の正体に気付いた少年院の顔見知りの登場で、一気に追い詰められていく。主演のダニエル役のバルトシュ・ビィエレニアはなんかパンクロックのミュージシャンみたいで独特の雰囲気でしたな。この事故で息子を失った母親で教会の世話役のリディアを演じるアレクサンドラ・コニェチュナも好演でした。原題はポーランド語で「Boze Cialo」、「聖体祭」のことらしいです。
 原題はポーランド語で「Boze Cialo」で「聖体祭」のことらしいです。映画の中でも聖体祭のシーンが出てきます。 ある種の経験から来るダニエルの説教は本質を突いている面もあるのだけど、正体がバレる前に事故の件だけでも解決しようと焦っていたのか、なんかストーリーの運びは荒いです。誰(司祭?警官?村長?少年院の顔見知り?)が正体を暴いたのかもはっきりしない中、いきなり本物のトマシュ神父が現れて、司祭ごっこが終わります。評価点は5点満点の3点。最初サスペンスを期待しただけに、おおきなどんでん返しもなく、なんか消化不良な感じです。

映画「世界で一番しあわせな食堂」を観て来た。

 今日は神戸国際松竹で映画「世界で一番しあわせな食堂」を観て来た。三宮に来るのが去年3月1日に神戸市立博物館で特別展「建築と社会の年代記―竹中工務店400年の歩み―」を観に行って以来。去年はルミナリエも無かったしなぁ。そいでもって三宮で映画を観るのが2012年の「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」をMINT神戸で観て以来。神戸国際松竹もはるか昔に来たことあるハズなんだが、このブログに載ってないところを見ると、2004年以前ってことになるらしい。じゃぁなんで神戸国際松竹に来たのかというと、「世界で一番しあわせな食堂」をやってる数少ない映画館でなんと今日はサービスデーで1,200円で観られる日だったから。西宮ガーデンズ出来てから全然三宮って来なくなったもんな~。
 この映画館のあるビルに来るのも最後にパスポート更新して以来だから何年振りだろ? でも直通エレベータの場所も覚えていて、すんなり映画館まで来れました。
 フィンランドが舞台で「食堂」がタイトルに付けば、私がまず思い出しちゃうのが「かもめ食堂」。あれはヘルシンキが舞台だったけど、この映画は北部のラップランド地方。キッティラとかRaattamaとかパッラス・ユッラストゥントゥリ国立公園あたりが舞台かな~と思われます。まぁきれいなところです。最近、サウナのTV番組が多くて、本場フィンランドまで行く番組もいくつか見て、キレイなところだなぁと思ったけど、ラップランドまで行くとさらに美しいですね。まぁ、夏だから美しいんですが。私は雪が嫌いので冬は遠慮したいですが。
 原題は「Mestari Cheng」なので「チェン親方」か「マスター・チェン」ってとこですかね。恩人を探しにはるばる北部の村までやってきた男の子連れの中華料理の料理人チェンさんの薬膳や太極拳に村人が健康を取り戻し幸せになっていくハナシなんですが、湖の水まで手ですくって飲めちゃうくらい美しい自然に囲まれている村人が薬漬けってのが皮肉です。「(健康のために)もう俺は今日から中華料理しか食べないぞ!」ってなんて寂しい「食」なんでしょ? なんで壊れちゃったんですかね。若い人は皆都会にいっちゃって老人ばかりでは食生活もさびれていっちゃうんでしょうか? フィンランドでさえこれでは、いわんや日本やほかの国も同じ道を辿るのは時間の問題かも(ぁ、もうなってるのか)。
 じい様方がチェンを連れて自家製のサウナ(これが湖で水浴する本格的なヤツでじい様の一人がサウナ職人らしい)や、湖に大きないかだを出してそこでアコーディオン奏でながら飲んで唄って楽しそう。じい様の一人は歌が上手く、多分あのいかだも他のじい様の手製なんでしょうな。もうなんか、悠々自適の老後を送っているようで、健康にだけは恵まれてないなんて、ホント不思議。ヒロインのシルカ役のアンナ=マイヤ・トゥオッコも、お堅いチェン役のチュー・パック・ホングも中心的なじい様のロンパイネン役のカリ・バーナネンも好演でした。
 評価点は5点満点の4点。本作も「かもめ食堂」負けず劣らず良かったです。ストーリーは単純ですが、美しい自然とヒトの情愛にほっこりしたいヒトにはおススメ。

映画『ヤクザと家族 The Family』を観て来た

 今日14日はTOHOシネマズデーということで、西宮ガーデンズで映画『ヤクザと家族 The Family』を観て来た。ヤクザ映画を観るのは「孤狼の血」以来。今話題のヤクザ(元ヤクザ?)映画というと、この映画と『すばらしき世界』の2本。となれば役所広司が出てない方を当然選ぶ。役所広司は役者は上手いけど、ヤクザ映画には向いてないと思う。
 ということで、ハンシャ物には出ないと言われる石原プロから舘ひろしを組長役に迎え、映画「新聞記者」の藤井道人監督が撮ったこの映画。主演が松坂桃李でなくて良かった。綾野剛の山本サンは良かったね。なんかなんといえない表情で演技してくれて、観ているこっちは哀しいのにおかしくなる。舘ひろしの柴咲組の組長役も良かった。中華料理屋で豊原功補演じる加藤にタンカを切るも、落ち目の組長の悲哀が出てましたわ。しかし駿河太郎があんなにヤクザ役が似合うとは思わなかった。本作一番の適役。しかし14年の刑期を終えて出所してみれば、かつてのヤクザ映画のように、身内や敵対する組との抗争じゃなく、暴対法や条例に追い詰められているヤクザ稼業。一本気な山本サンは完全な浦島太郎状態。泣く泣くカタギになってみれば、ネットやマル暴に追い詰められる始末。「ヤクザに人権なんてない」と言われてしまえばそれまでだが、それじゃ暴力の再生産になるだけだろ。映画の方もジメジメといじめられる方じゃなく、哀しく破滅的なエンディングを選択。半グレになっちまった磯村勇斗演じる木村の息子と山本の娘がどうなっちゃうのか心配なれど、海の夕景にエンドロール。ん~~、どうなんだろ。冷たくつめたぁく終わった方が良かったんじゃないかしら。評価点は5点満点の4点。マジメにヤクザ稼業に徹する北村有起哉も山本の娘を真面目に大事に育てた尾野真千子も、木村の妻の寺島しのぶも山本の子分細野を演じる市原隼人も好演だったけど、なんか終わり方がなぁ~~。あの300万円で一発逆転のストーリーとかなかったのかしら映画なんだし。

大阪フィルハーモニー交響楽団第545回定期演奏会に行って来た

 大阪フィルハーモニー交響楽団第545回定期演奏会の2月13日(土)午後3時の回を観にフェスティバルホールへ行って来ました。大フィルの定演に行くのは一昨年の第531回以来。昨年はコロナ禍ですっかりご無沙汰してました。来てみると、飲食の売店はやってないのでワイン飲めないし(←緊急事態宣言下なので当たり前)、開演前の恒例の説明会も無いし(←当たり前)、すっかりつまらない開演前のホワイエになっちゃっていました。
 今回の演目は
 ・モーツァルト/ピアノ協奏曲 第24番 ハ短調 K.491
 ・ブルックナー/交響曲 第9番 ニ短調(コールス校訂版)
です。
大フィルでブルックナーの9番が聴けます!ということで今回久々に定演を観に来ました。ピアノ協奏曲のピアニストの方はこのコロナ禍でアンヌ・ケフェレックから北村朋幹に交代しています。指揮は尾高忠明です。
 まずは「モーツァルト/ピアノ協奏曲 第24番」。モーツァルトにしては珍しい短調の曲です。北村朋幹さん、初めて観ます、聴きます。甘いマスクのスラっとしたいでたちで黒いシャツとスーツでキメて、大フィルホームページの「楽屋口での入り待ち、出待ちはご遠慮願います。」の文言も分かります。そしてその雰囲気に違わない優しい演奏でした。ファン多いんでしょうね~~。ピアノソロのアンコールは「ベートーヴェン/6つのバガテル作品126より 第5番ト長調」でこちらも優しい感じの演奏で良かったです。なんか大フィルらしくないっちゃぁらしくない感じでしたね。
 そして休憩を挟んでの「ブルックナー/交響曲 第9番」。いやぁ、美しい演奏で、時々意識が遠のきましたね。隣の女性も時々舟こいでましたし。前から3列目といういい席だったので、ピアノの時は北村氏の運指まできれいに見えて良かったんですが、ブルックナーの9番を聴くには近すぎましたね。意識遠のいた時は崔 文洙の弓さばきで起こされてました。でも、これまで観た定演では一番満足しました。評価点は5点満点の4点。私が寝ないようにしないといけませんな。

京都国立近代美術館「令和2年度第4回コレクション展」を観て来た。

 京都国立近代美術館で「分離派建築会100年 建築は芸術か?」を観た後は「令和2年度第4回コレクション展」を観て来た。いつも阪神間の美術館のコレクション展しか観ていないので、京都の美術館のコレクション展はちょっと新鮮。知らないアーティストもいて、わくわくする。入ってすぐユトリロが3作飾ってあってちょっと嬉しかった。建物の絵で気に入ったのはモンドリアンが日本の街並みを描いたらこんなになるんじゃないかと思った、三輪晁勢《家》、絵葉書風の山岡良文《消費都市》、玉村方久斗《街景(公園より)》。「中村裕太 ツボ_ノ_ナカ_ハ_ナンダロナ?」のコーナーも面白かった。次の焼き物のコーナーでは、魯山人の作品はどれも見事で、他のヒトのでは清水卯一《蓬莱赤土彩魚文扁壺》が気に入った。工芸品のコーナーではサーカスの雰囲気の六代清水六兵衞《磁製煖爐前立》と細工の美しい信田洋《蒸発用湯沸瓶》は持って帰りたくなった。次のコーナーの十亀広太郎という画家は初めて知りました。《朝》と《冬日》が気に入りました。
 評価点は5点満点の4点。こちらのコレクション展もなかなかですな。

「分離派建築会100年 建築は芸術か?」を観て来た。

 京都市京セラ美術館の後は、お向かいの京都国立近代美術館で「分離派建築会100年 建築は芸術か?」を観て来ました。一昨年の日本オーストリア友好150周年でいくつもウイーンに関する美術展が開かれて、私も東京まで出向いて3展一気に見るっていうのをやりましたけど、そういうわけで「分離派」とか「セセッション」とか言われると反応しないわけにはいかない。築地の朝日新聞社屋が出てくるのは予想してました。旧豊多摩監獄が出て来た時、あれ?この前TV「ブラタモリ」で観た網走監獄と似てるなぁ、と思ったら、豊多摩が先に出来てたんですね。あとは山田守のパラボラにはすごく惹かれました。東京中央電信局も聖橋も美しい。まさしく「建築は芸術か?」ですな。この人が第2次大戦を経て、最後には京都タワーを設計するってんだから信じられません。やっぱ、建築は使うヒト、住むヒト、時代のニーズに応じて変わって行かざるを得ないのでしょうなぁ。あと、平和記念東京博覧会の展示を観ていたら、「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」展の万国博覧会の展示やオットー・ヴァーグナーのコーナーを思い出しました。やはり万博のようなイベントは建築も進化させるんでしょうか。2025年の大阪関西万博でも新しい様式の建築物が出てくることを楽しみにしています。
 評価点は5点満点の4点。ネットの学芸員の方々の動画も面白かったし、展示も盛り沢山で良かったです。しかし、分離派建築会設立宣言の朗読をずっと会場に響かせる必要があったんでしょうか?(展示するヒトの気合いは感じましたけど)

「荒木優光 わたしとゾンビ」を視聴してきた

 京都市京セラ美術館では新館「東山キューブ」で「平成美術:うたかたと瓦礫 1989–2019」を観た後、「ザ・トライアングル」というガラスの建屋(ルーブル美術館のガラスのピラミッドを意識してるのか?)で「荒木優光 わたしとゾンビ」を視聴してきた。荒木優光というアーティストは初めて知りました。音の体験やフィールドを起点に、独自の音場空間を構築しているのだそうだ。《SWEET MEMORIES Episode 1-60》を全部見たわけではないけど、あの部屋でずっと鑑賞し続けるには真昼の「ザ・トライアングル」は明るすぎるかなぁ。
 評価点は5点満点の3点。クリスチャン・ボルタンスキー《ミステリオス》ぐらいの作品が見たいな~~

「平成美術:うたかたと瓦礫デブリ 1989–2019」を観て来た。

 昨日は京都市京セラ美術館で「平成美術:うたかたと瓦礫デブリ 1989–2019」を観て来た。京都に来るのは3年ぶり。去年はコロナ禍で遠慮してたんだが、このままでは京都でやってる美術展がずっと観られなくなっちゃうわ、ということで、平日に年休を取ってやってきた。もちろん「京セラ」美術館になってからは初めての来館。ずっと来たかったのよね。この間は神戸で「具体」を観たとこだけど、今回はずっと時代は新しくなって平成。私が美術館とかよく行くようになったのも関西に出てきてだからずばりこの平成にピッタリ重なる。でも最初の展示「平成の壁」を見てみると知らないことばっかり。あと、GEISAIとか東京周辺の活動が中心で、京都でやってるくせに関西の展示に関する情報は少ない。「関西平成美術」とか別途やってほしいくらい。
 今回の展示で一番期待していたのは國府理《「水中エンジン」redux》。2013年に西宮市大谷記念美術館で「國府理 未来のいえ」を見て以来のファンで、その後事故で急逝されたのが本当に残念。あとはChim↑Pom《ビルバーガー》かな。平成って言ってもわりと最近の作品が見たかったりする。Complesso Plasticoまでさかのぼると、ぁぁ、昔そんなのあったな~って感じ。出色だったのはクシノテラスのコーナーかな。稲村米治《昆虫千手観音像》やガタロ《雑巾の譜》、ストレンジナイト《無題(創作仮面館)》、上林比東三《未知の生物》が良かった。
 評価点は5点満点の3点。平成の30年間ってこんな薄っぺらじゃないだろ? ぁ、長袖Tシャツはちょっと欲しかったかも。

ミュージカル『パレード』を観て来た

 昨日は心斎橋パルコの後、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティでミュージカル『パレード』の17:00の回を観て来た。2017年には森 新太郎の手で日本初演されたミュージカルの再演。またもや安全策をとって再演を今年の1本目に選びました。本作は1999年米演劇界最高峰のトニー賞で最優秀楽曲賞・最優秀脚本賞の2部門を受賞しただけあって、楽曲が素晴らしかったのですが、曲によっては、日本語の歌詞が上手く乗っかっていないような感じもしたけど、実力派の俳優陣が歌唱力で押し切ったって感じ。今回も渦中の人ドイツ系ユダヤ人工場長のレオ・フランクを石丸幹二、妻ルシールを堀内敬子が演じている。本作はこの夫婦の物語なので、この配役は完璧。堀内敬子には「コンフィダント・絆」の頃から着目してたけど、ルシール役は歌も演技も素晴らしかった。刑務所内でのピクニックのシーンでは、この後が分かっていてもここで幕が下りたらいいのに、と思いながら観ていました(膝枕の姿勢で唄うってのは難しそうだな)。岡本健一の州知事も武田真治の新聞記者も石川禅の州検事も良かったです。ちょっとトム・ワトソン(今井清隆)は貫禄があり過ぎて目立ちすぎな気がしましたな。しかし、お芝居とは分かっていてもストーリーはあんまり観ていて心地いいものではない。これが実話をもとにしているだけになおさらだ。次はトランプ政権下で分断が進んだアメリカ社会を取り上げた芝居がブロードウエイで出てくるのかしら。
 評価点は5点満点の5点で。久しぶりのミュージカル鑑賞で点が甘くなってるかも。

「H.R.GIGER×SORAYAMA」展を観て来た

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 さて、この新しい心斎橋パルコ、下からエスカレーターで順々に上がっていくと、12階にある滝の広場という大きな吹き抜けに空山基氏の立体展示「Sexy Robot_infiniti floating」という、高さ7mの「Sexy Robot」がお出迎え~~!これはなかなか圧巻の眺め。これ見られただけでも良かったです。名鉄のナナちゃんとは違いますな。(大きさは似たようなもんか)
 空山基とH.R.ギーガーの2人展とはよく思いついたもので、ぁ~、こんなにマッチするんだぁ、と見に来てあらためて確認した次第。子供の頃、雑誌「Starlog」の日本語版で、ずっとギーガーのデザインをながめながら、同じころ漫画「コブラ」のアーマロイド・レディにあてられっぱなしだった自分としてはこの2人展、見逃すわけにはいかない。しかし、展示スペースが狭い。渋谷は白基調の展示だったのに、こちらは黒基調。ギーガーの展示にはマッチして展示スペース狭さはごまかせるかもしれないけど。さらに隣の映像ブースは16人で満室で、90分2本立てなのに、10分強で部屋から追い出される。コロナ禍とはいえ、なんだかなぁ、って感じ。だから評価点は5点満点の3点。空山基とH.R.ギーガーのファンじゃなければ2点だな。A4E16312-04AC-42AD-9D2D-CCFF2602A9D8.jpeg

映画「南山の部長たち」を観てきた

 今日はついたちということで、梅田ブルク7で映画「南山の部長たち」を観てきた。別れたカミさんがイ・ビョンホンのファンだったこともあり、ワタシもすっかりイ・ビョンホンの映画を観るようになった。久々にヒリヒリするようなサスペンスもの。ノンフィクションの実録ものを原作に作っているだけあって現実味も半端ない。ワシントン・パリとソウルを結んで展開するのはまずは「裏切り者」のKCIA元部長の命のやり取り。それが最終的には現部長による大統領殺害に繋がっていく。そこまでのリアリティがイ・ビョンホンの深い演技に表れていて、シブい。大統領が「私は君と共にある。君の好きにするがいい。」って発する度に高まる不快感がなんとも言えず良かったです。途中から全斗煥が出て来て、どうやって大統領になるのかと思ったら、そんなコスいやり方だったのかよ〜って笑ってしまった。
 評価点は5点満点の5点。イ・ビョンホンの代表作間違いなし。

特別展「開館50周年 今こそGUTAI 県美(ケンビ)の具体コレクション」を観て来た

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 会場に入るとまずⅠの部屋で挨拶がわりの吉原治良《黒地に赤い円》と元永定正《作品<赤・黒>》と白髪一雄《天寿星混江流<水滸伝豪傑の内>》がお出迎え。ぁ~、「具体」の世界に来たな~って感じ。Ⅱの部屋は女性作家の作品が展示してあって、田中敦子と山崎つる子がいっぱい展示してありました。白髪富士子《無題》S2、S3を観ていたら千住博の滝を思い出しましたわ。彼女のでは和紙を貼り重ねたなんか河岸段丘のような《作品》11が一番気に入りました。あとは森内敬子のカバー無しのクッションを120個直列に並べた《作品》34が目を惹きました。堀尾昭子の皮を丸めていっぱい貼り付けてある《作品》36,37,38も良かったです。
 Ⅲの部屋は白髪一雄《黄帝》《色絵》と元永定正《作品 N.Y. No.1》が並ぶ一画が圧倒的な存在感を放ってました。Ⅳの部屋は木梨アイネ《作品》がなんかクラムボンって感じがして良かったです。
 評価点は5点満点の5点。やっぱ「具体」サイコーってことで。