映画「聖なる犯罪者」を観て来た。

 今日せっかく映画を観に三宮まで出て来たので、もう1本観て帰ることにしました。今度はシネ・リーブル神戸で映画「聖なる犯罪者」を観て来ました。シネ・リーブル神戸で映画を観るのも凄い久しぶりで2008年に「落語娘」を観て以来。あんまり久々なので、こっちは館内のレイアウトがわかんなくて、帰る時に出口探しちゃいました。神戸国際松竹では迷わなかったのにね~。
 この映画の舞台はポーランドの田舎。少年院を仮釈放になった若い男が、受け入れ先の製材所に向かったものの、院でのミサに影響を受けて神学校に入りたかった希望が捨てられず(前科者は入学できないらしい)、製材所のある村の教会に派遣された若い司祭としてどさくさに紛れて成りすますことに。さらに教会の司祭が入院してしまい、司祭代理として振舞うことになり、「トマシュ神父」として徐々に村人に受け入れられていく。しかし、ポーランドの田舎も病んでますなぁ。あんなに普通に覚せい剤が出回ってるんですね。ラリった若者6人が乗り込んだ乗用車と、カミさんと喧嘩して自暴自棄になって自殺してやるって言い残して出て行った中年男の車の正面衝突による7人全員の死亡事故が村に大きな影を落としているのだけど、残された家族間の対立を村長も司祭も真実を明らかにせずうやむやにおさめようとする中、この「司祭代理」が真実を明らかにして双方を救済しようとこころみるのだけど、「司祭代理」の正体に気付いた少年院の顔見知りの登場で、一気に追い詰められていく。主演のダニエル役のバルトシュ・ビィエレニアはなんかパンクロックのミュージシャンみたいで独特の雰囲気でしたな。この事故で息子を失った母親で教会の世話役のリディアを演じるアレクサンドラ・コニェチュナも好演でした。原題はポーランド語で「Boze Cialo」、「聖体祭」のことらしいです。
 原題はポーランド語で「Boze Cialo」で「聖体祭」のことらしいです。映画の中でも聖体祭のシーンが出てきます。 ある種の経験から来るダニエルの説教は本質を突いている面もあるのだけど、正体がバレる前に事故の件だけでも解決しようと焦っていたのか、なんかストーリーの運びは荒いです。誰(司祭?警官?村長?少年院の顔見知り?)が正体を暴いたのかもはっきりしない中、いきなり本物のトマシュ神父が現れて、司祭ごっこが終わります。評価点は5点満点の3点。最初サスペンスを期待しただけに、おおきなどんでん返しもなく、なんか消化不良な感じです。

映画「世界で一番しあわせな食堂」を観て来た。

 今日は神戸国際松竹で映画「世界で一番しあわせな食堂」を観て来た。三宮に来るのが去年3月1日に神戸市立博物館で特別展「建築と社会の年代記―竹中工務店400年の歩み―」を観に行って以来。去年はルミナリエも無かったしなぁ。そいでもって三宮で映画を観るのが2012年の「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」をMINT神戸で観て以来。神戸国際松竹もはるか昔に来たことあるハズなんだが、このブログに載ってないところを見ると、2004年以前ってことになるらしい。じゃぁなんで神戸国際松竹に来たのかというと、「世界で一番しあわせな食堂」をやってる数少ない映画館でなんと今日はサービスデーで1,200円で観られる日だったから。西宮ガーデンズ出来てから全然三宮って来なくなったもんな~。
 この映画館のあるビルに来るのも最後にパスポート更新して以来だから何年振りだろ? でも直通エレベータの場所も覚えていて、すんなり映画館まで来れました。
 フィンランドが舞台で「食堂」がタイトルに付けば、私がまず思い出しちゃうのが「かもめ食堂」。あれはヘルシンキが舞台だったけど、この映画は北部のラップランド地方。キッティラとかRaattamaとかパッラス・ユッラストゥントゥリ国立公園あたりが舞台かな~と思われます。まぁきれいなところです。最近、サウナのTV番組が多くて、本場フィンランドまで行く番組もいくつか見て、キレイなところだなぁと思ったけど、ラップランドまで行くとさらに美しいですね。まぁ、夏だから美しいんですが。私は雪が嫌いので冬は遠慮したいですが。
 原題は「Mestari Cheng」なので「チェン親方」か「マスター・チェン」ってとこですかね。恩人を探しにはるばる北部の村までやってきた男の子連れの中華料理の料理人チェンさんの薬膳や太極拳に村人が健康を取り戻し幸せになっていくハナシなんですが、湖の水まで手ですくって飲めちゃうくらい美しい自然に囲まれている村人が薬漬けってのが皮肉です。「(健康のために)もう俺は今日から中華料理しか食べないぞ!」ってなんて寂しい「食」なんでしょ? なんで壊れちゃったんですかね。若い人は皆都会にいっちゃって老人ばかりでは食生活もさびれていっちゃうんでしょうか? フィンランドでさえこれでは、いわんや日本やほかの国も同じ道を辿るのは時間の問題かも(ぁ、もうなってるのか)。
 じい様方がチェンを連れて自家製のサウナ(これが湖で水浴する本格的なヤツでじい様の一人がサウナ職人らしい)や、湖に大きないかだを出してそこでアコーディオン奏でながら飲んで唄って楽しそう。じい様の一人は歌が上手く、多分あのいかだも他のじい様の手製なんでしょうな。もうなんか、悠々自適の老後を送っているようで、健康にだけは恵まれてないなんて、ホント不思議。ヒロインのシルカ役のアンナ=マイヤ・トゥオッコも、お堅いチェン役のチュー・パック・ホングも中心的なじい様のロンパイネン役のカリ・バーナネンも好演でした。
 評価点は5点満点の4点。本作も「かもめ食堂」負けず劣らず良かったです。ストーリーは単純ですが、美しい自然とヒトの情愛にほっこりしたいヒトにはおススメ。

映画『ヤクザと家族 The Family』を観て来た

 今日14日はTOHOシネマズデーということで、西宮ガーデンズで映画『ヤクザと家族 The Family』を観て来た。ヤクザ映画を観るのは「孤狼の血」以来。今話題のヤクザ(元ヤクザ?)映画というと、この映画と『すばらしき世界』の2本。となれば役所広司が出てない方を当然選ぶ。役所広司は役者は上手いけど、ヤクザ映画には向いてないと思う。
 ということで、ハンシャ物には出ないと言われる石原プロから舘ひろしを組長役に迎え、映画「新聞記者」の藤井道人監督が撮ったこの映画。主演が松坂桃李でなくて良かった。綾野剛の山本サンは良かったね。なんかなんといえない表情で演技してくれて、観ているこっちは哀しいのにおかしくなる。舘ひろしの柴咲組の組長役も良かった。中華料理屋で豊原功補演じる加藤にタンカを切るも、落ち目の組長の悲哀が出てましたわ。しかし駿河太郎があんなにヤクザ役が似合うとは思わなかった。本作一番の適役。しかし14年の刑期を終えて出所してみれば、かつてのヤクザ映画のように、身内や敵対する組との抗争じゃなく、暴対法や条例に追い詰められているヤクザ稼業。一本気な山本サンは完全な浦島太郎状態。泣く泣くカタギになってみれば、ネットやマル暴に追い詰められる始末。「ヤクザに人権なんてない」と言われてしまえばそれまでだが、それじゃ暴力の再生産になるだけだろ。映画の方もジメジメといじめられる方じゃなく、哀しく破滅的なエンディングを選択。半グレになっちまった磯村勇斗演じる木村の息子と山本の娘がどうなっちゃうのか心配なれど、海の夕景にエンドロール。ん~~、どうなんだろ。冷たくつめたぁく終わった方が良かったんじゃないかしら。評価点は5点満点の4点。マジメにヤクザ稼業に徹する北村有起哉も山本の娘を真面目に大事に育てた尾野真千子も、木村の妻の寺島しのぶも山本の子分細野を演じる市原隼人も好演だったけど、なんか終わり方がなぁ~~。あの300万円で一発逆転のストーリーとかなかったのかしら映画なんだし。

大阪フィルハーモニー交響楽団第545回定期演奏会に行って来た

 大阪フィルハーモニー交響楽団第545回定期演奏会の2月13日(土)午後3時の回を観にフェスティバルホールへ行って来ました。大フィルの定演に行くのは一昨年の第531回以来。昨年はコロナ禍ですっかりご無沙汰してました。来てみると、飲食の売店はやってないのでワイン飲めないし(←緊急事態宣言下なので当たり前)、開演前の恒例の説明会も無いし(←当たり前)、すっかりつまらない開演前のホワイエになっちゃっていました。
 今回の演目は
 ・モーツァルト/ピアノ協奏曲 第24番 ハ短調 K.491
 ・ブルックナー/交響曲 第9番 ニ短調(コールス校訂版)
です。
大フィルでブルックナーの9番が聴けます!ということで今回久々に定演を観に来ました。ピアノ協奏曲のピアニストの方はこのコロナ禍でアンヌ・ケフェレックから北村朋幹に交代しています。指揮は尾高忠明です。
 まずは「モーツァルト/ピアノ協奏曲 第24番」。モーツァルトにしては珍しい短調の曲です。北村朋幹さん、初めて観ます、聴きます。甘いマスクのスラっとしたいでたちで黒いシャツとスーツでキメて、大フィルホームページの「楽屋口での入り待ち、出待ちはご遠慮願います。」の文言も分かります。そしてその雰囲気に違わない優しい演奏でした。ファン多いんでしょうね~~。ピアノソロのアンコールは「ベートーヴェン/6つのバガテル作品126より 第5番ト長調」でこちらも優しい感じの演奏で良かったです。なんか大フィルらしくないっちゃぁらしくない感じでしたね。
 そして休憩を挟んでの「ブルックナー/交響曲 第9番」。いやぁ、美しい演奏で、時々意識が遠のきましたね。隣の女性も時々舟こいでましたし。前から3列目といういい席だったので、ピアノの時は北村氏の運指まできれいに見えて良かったんですが、ブルックナーの9番を聴くには近すぎましたね。意識遠のいた時は崔 文洙の弓さばきで起こされてました。でも、これまで観た定演では一番満足しました。評価点は5点満点の4点。私が寝ないようにしないといけませんな。

京都国立近代美術館「令和2年度第4回コレクション展」を観て来た。

 京都国立近代美術館で「分離派建築会100年 建築は芸術か?」を観た後は「令和2年度第4回コレクション展」を観て来た。いつも阪神間の美術館のコレクション展しか観ていないので、京都の美術館のコレクション展はちょっと新鮮。知らないアーティストもいて、わくわくする。入ってすぐユトリロが3作飾ってあってちょっと嬉しかった。建物の絵で気に入ったのはモンドリアンが日本の街並みを描いたらこんなになるんじゃないかと思った、三輪晁勢《家》、絵葉書風の山岡良文《消費都市》、玉村方久斗《街景(公園より)》。「中村裕太 ツボ_ノ_ナカ_ハ_ナンダロナ?」のコーナーも面白かった。次の焼き物のコーナーでは、魯山人の作品はどれも見事で、他のヒトのでは清水卯一《蓬莱赤土彩魚文扁壺》が気に入った。工芸品のコーナーではサーカスの雰囲気の六代清水六兵衞《磁製煖爐前立》と細工の美しい信田洋《蒸発用湯沸瓶》は持って帰りたくなった。次のコーナーの十亀広太郎という画家は初めて知りました。《朝》と《冬日》が気に入りました。
 評価点は5点満点の4点。こちらのコレクション展もなかなかですな。

「分離派建築会100年 建築は芸術か?」を観て来た。

 京都市京セラ美術館の後は、お向かいの京都国立近代美術館で「分離派建築会100年 建築は芸術か?」を観て来ました。一昨年の日本オーストリア友好150周年でいくつもウイーンに関する美術展が開かれて、私も東京まで出向いて3展一気に見るっていうのをやりましたけど、そういうわけで「分離派」とか「セセッション」とか言われると反応しないわけにはいかない。築地の朝日新聞社屋が出てくるのは予想してました。旧豊多摩監獄が出て来た時、あれ?この前TV「ブラタモリ」で観た網走監獄と似てるなぁ、と思ったら、豊多摩が先に出来てたんですね。あとは山田守のパラボラにはすごく惹かれました。東京中央電信局も聖橋も美しい。まさしく「建築は芸術か?」ですな。この人が第2次大戦を経て、最後には京都タワーを設計するってんだから信じられません。やっぱ、建築は使うヒト、住むヒト、時代のニーズに応じて変わって行かざるを得ないのでしょうなぁ。あと、平和記念東京博覧会の展示を観ていたら、「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」展の万国博覧会の展示やオットー・ヴァーグナーのコーナーを思い出しました。やはり万博のようなイベントは建築も進化させるんでしょうか。2025年の大阪関西万博でも新しい様式の建築物が出てくることを楽しみにしています。
 評価点は5点満点の4点。ネットの学芸員の方々の動画も面白かったし、展示も盛り沢山で良かったです。しかし、分離派建築会設立宣言の朗読をずっと会場に響かせる必要があったんでしょうか?(展示するヒトの気合いは感じましたけど)

「荒木優光 わたしとゾンビ」を視聴してきた

 京都市京セラ美術館では新館「東山キューブ」で「平成美術:うたかたと瓦礫 1989–2019」を観た後、「ザ・トライアングル」というガラスの建屋(ルーブル美術館のガラスのピラミッドを意識してるのか?)で「荒木優光 わたしとゾンビ」を視聴してきた。荒木優光というアーティストは初めて知りました。音の体験やフィールドを起点に、独自の音場空間を構築しているのだそうだ。《SWEET MEMORIES Episode 1-60》を全部見たわけではないけど、あの部屋でずっと鑑賞し続けるには真昼の「ザ・トライアングル」は明るすぎるかなぁ。
 評価点は5点満点の3点。クリスチャン・ボルタンスキー《ミステリオス》ぐらいの作品が見たいな~~

「平成美術:うたかたと瓦礫デブリ 1989–2019」を観て来た。

 昨日は京都市京セラ美術館で「平成美術:うたかたと瓦礫デブリ 1989–2019」を観て来た。京都に来るのは3年ぶり。去年はコロナ禍で遠慮してたんだが、このままでは京都でやってる美術展がずっと観られなくなっちゃうわ、ということで、平日に年休を取ってやってきた。もちろん「京セラ」美術館になってからは初めての来館。ずっと来たかったのよね。この間は神戸で「具体」を観たとこだけど、今回はずっと時代は新しくなって平成。私が美術館とかよく行くようになったのも関西に出てきてだからずばりこの平成にピッタリ重なる。でも最初の展示「平成の壁」を見てみると知らないことばっかり。あと、GEISAIとか東京周辺の活動が中心で、京都でやってるくせに関西の展示に関する情報は少ない。「関西平成美術」とか別途やってほしいくらい。
 今回の展示で一番期待していたのは國府理《「水中エンジン」redux》。2013年に西宮市大谷記念美術館で「國府理 未来のいえ」を見て以来のファンで、その後事故で急逝されたのが本当に残念。あとはChim↑Pom《ビルバーガー》かな。平成って言ってもわりと最近の作品が見たかったりする。Complesso Plasticoまでさかのぼると、ぁぁ、昔そんなのあったな~って感じ。出色だったのはクシノテラスのコーナーかな。稲村米治《昆虫千手観音像》やガタロ《雑巾の譜》、ストレンジナイト《無題(創作仮面館)》、上林比東三《未知の生物》が良かった。
 評価点は5点満点の3点。平成の30年間ってこんな薄っぺらじゃないだろ? ぁ、長袖Tシャツはちょっと欲しかったかも。

ミュージカル『パレード』を観て来た

 昨日は心斎橋パルコの後、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティでミュージカル『パレード』の17:00の回を観て来た。2017年には森 新太郎の手で日本初演されたミュージカルの再演。またもや安全策をとって再演を今年の1本目に選びました。本作は1999年米演劇界最高峰のトニー賞で最優秀楽曲賞・最優秀脚本賞の2部門を受賞しただけあって、楽曲が素晴らしかったのですが、曲によっては、日本語の歌詞が上手く乗っかっていないような感じもしたけど、実力派の俳優陣が歌唱力で押し切ったって感じ。今回も渦中の人ドイツ系ユダヤ人工場長のレオ・フランクを石丸幹二、妻ルシールを堀内敬子が演じている。本作はこの夫婦の物語なので、この配役は完璧。堀内敬子には「コンフィダント・絆」の頃から着目してたけど、ルシール役は歌も演技も素晴らしかった。刑務所内でのピクニックのシーンでは、この後が分かっていてもここで幕が下りたらいいのに、と思いながら観ていました(膝枕の姿勢で唄うってのは難しそうだな)。岡本健一の州知事も武田真治の新聞記者も石川禅の州検事も良かったです。ちょっとトム・ワトソン(今井清隆)は貫禄があり過ぎて目立ちすぎな気がしましたな。しかし、お芝居とは分かっていてもストーリーはあんまり観ていて心地いいものではない。これが実話をもとにしているだけになおさらだ。次はトランプ政権下で分断が進んだアメリカ社会を取り上げた芝居がブロードウエイで出てくるのかしら。
 評価点は5点満点の5点で。久しぶりのミュージカル鑑賞で点が甘くなってるかも。

「H.R.GIGER×SORAYAMA」展を観て来た

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 さて、この新しい心斎橋パルコ、下からエスカレーターで順々に上がっていくと、12階にある滝の広場という大きな吹き抜けに空山基氏の立体展示「Sexy Robot_infiniti floating」という、高さ7mの「Sexy Robot」がお出迎え~~!これはなかなか圧巻の眺め。これ見られただけでも良かったです。名鉄のナナちゃんとは違いますな。(大きさは似たようなもんか)
 空山基とH.R.ギーガーの2人展とはよく思いついたもので、ぁ~、こんなにマッチするんだぁ、と見に来てあらためて確認した次第。子供の頃、雑誌「Starlog」の日本語版で、ずっとギーガーのデザインをながめながら、同じころ漫画「コブラ」のアーマロイド・レディにあてられっぱなしだった自分としてはこの2人展、見逃すわけにはいかない。しかし、展示スペースが狭い。渋谷は白基調の展示だったのに、こちらは黒基調。ギーガーの展示にはマッチして展示スペース狭さはごまかせるかもしれないけど。さらに隣の映像ブースは16人で満室で、90分2本立てなのに、10分強で部屋から追い出される。コロナ禍とはいえ、なんだかなぁ、って感じ。だから評価点は5点満点の3点。空山基とH.R.ギーガーのファンじゃなければ2点だな。A4E16312-04AC-42AD-9D2D-CCFF2602A9D8.jpeg

映画「南山の部長たち」を観てきた

 今日はついたちということで、梅田ブルク7で映画「南山の部長たち」を観てきた。別れたカミさんがイ・ビョンホンのファンだったこともあり、ワタシもすっかりイ・ビョンホンの映画を観るようになった。久々にヒリヒリするようなサスペンスもの。ノンフィクションの実録ものを原作に作っているだけあって現実味も半端ない。ワシントン・パリとソウルを結んで展開するのはまずは「裏切り者」のKCIA元部長の命のやり取り。それが最終的には現部長による大統領殺害に繋がっていく。そこまでのリアリティがイ・ビョンホンの深い演技に表れていて、シブい。大統領が「私は君と共にある。君の好きにするがいい。」って発する度に高まる不快感がなんとも言えず良かったです。途中から全斗煥が出て来て、どうやって大統領になるのかと思ったら、そんなコスいやり方だったのかよ〜って笑ってしまった。
 評価点は5点満点の5点。イ・ビョンホンの代表作間違いなし。

特別展「開館50周年 今こそGUTAI 県美(ケンビ)の具体コレクション」を観て来た

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 会場に入るとまずⅠの部屋で挨拶がわりの吉原治良《黒地に赤い円》と元永定正《作品<赤・黒>》と白髪一雄《天寿星混江流<水滸伝豪傑の内>》がお出迎え。ぁ~、「具体」の世界に来たな~って感じ。Ⅱの部屋は女性作家の作品が展示してあって、田中敦子と山崎つる子がいっぱい展示してありました。白髪富士子《無題》S2、S3を観ていたら千住博の滝を思い出しましたわ。彼女のでは和紙を貼り重ねたなんか河岸段丘のような《作品》11が一番気に入りました。あとは森内敬子のカバー無しのクッションを120個直列に並べた《作品》34が目を惹きました。堀尾昭子の皮を丸めていっぱい貼り付けてある《作品》36,37,38も良かったです。
 Ⅲの部屋は白髪一雄《黄帝》《色絵》と元永定正《作品 N.Y. No.1》が並ぶ一画が圧倒的な存在感を放ってました。Ⅳの部屋は木梨アイネ《作品》がなんかクラムボンって感じがして良かったです。
 評価点は5点満点の5点。やっぱ「具体」サイコーってことで。

「三沢厚彦 ANIMALS IN ABENO HARUKAS」を観て来た

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 『三沢厚彦(1961年京都生まれ)は、日本を代表する現代木彫家のひとりです。樟(くすのき)を彫ってつくられた等身大のアニマルたちは、身近なイヌやネコから、麒麟などの想像上のいきものまで、いずれも豊かな存在感と味わい深い表情が魅力です。』なのだそうですが、全然知りませんでした。今回はインスタグラムでこの催しの展示物の写真がいっぱいシェアされているのを観て観に行きたくなって観に来た次第。本展は6章だてになっていて、4~6章の展示物を撮影してシェアしてください!って奨励されていて、見事にこの戦略にハマったというわけ。
 木彫りの作品なので、作品のそばに寄ると木の匂いがプンプンします。キャンバスに描かれたマンガっぽいというか、キャラクターっぽいクマやら犬やら猫やらが木彫りでそのまま3Dになっている感じ。1章では顔はキャラクターっぽいのに、身体はリアルな犬や猫がヘンな存在感を放ってました。2章の作品が私は大好きで、#17のヒョウなんか持って帰って家に飾っておきたいくらい。あとは#21の鳥や、#27のサルも持って帰りたくなりました。#19のウサギはなんかは不思議の国のアリスに出てきそう。サコッシュのデザインにもなっている#28の絵画《春の祭典》も良かったです。3章では初期の作品が多く展示されていて、#29彫刻家の棚(画家へのオマージュ)を観て、あ、このアーティスト知ってるワ、とようやく気付きました。#29も#30も棚の右下の生き物に見覚えがあったんですわ。#31コロイドトンプ(ウマグマ)を観てたらなぜか漫画AKIRAの鉄雄がグロく巨大化した様を思い出してしまいました。
 4章以降は撮影可ということで、ネット上に写真もいっぱい出てますが、やっぱりここでは6章の#112麒麟と本展の新作#113キメラが傑出してますね。実在しない生き物を具現化した方が、このアーティストの魅力が全開に出てくるような気がします。次は青龍・玄武・白虎・朱雀の四神なんて彫ってくれたらいいかも。
 評価点は5点満点の5点。観ていて可愛いだけじゃないところが魅力的で楽しい気分にさせてもらったので。9005F8E2-0E26-4458-BBC9-9E83CDDF6CB1.jpeg

映画「ハッピー・オールド・イヤー」を観て来た

 新年あけましておめでとうございます。
 2021年最初の映画はハッピー・ニュー・イヤーにかけて「ハッピー・オールド・イヤー」を観て来ました。第15回大阪アジアン映画祭グランプリ受賞作だそうで、観に行くまで知りませんでした。タイの映画観るのは『マッハ!』以来チョー久しぶりです。
 スウェーデン仕込みのミニマルライフスタイルを実践すべく、実家の使わなくなったモノの断捨離を始めたヒロインのデザイナーのジーンは、実家で自作の服をネット販売する兄が見つけた近藤麻理恵のビデオも参考に、ときめくかときめかないかで下記のステップに従ってモノをサクサク捨て始めた。
 Step1.ゴールを設定し直感に従え
 Step2.思い出に浸るな
 Step3.感情に溺れるな
 Step4.迷うな、人の気持ちなど考えるな
 Step5.もう物を増やすな
 Step6.振り返るな
Step2くらいまではあるあるな話が展開されていくんだけど、今回断捨離後に実家のリフォームを頼んでいる友人が学生時代にプレゼントしてくれたCDを捨てようとしているところをその友人に指摘されたところから、物語の流れが変わってくる。贈られたけど要らなくなったモノ、長い間借りっ放しになっていたモノをジーンは友人らに1つ1つ返し始める。中には曰く付きのモノもあって、過去のイヤな記憶を呼び起こす破目にも陥りながら、返すという「任務」を遂行していく。ここで2つのやっかいなモノが登場。1つは元カレのカメラ。もう1つは実家で音楽教室を開いていて後に家族を捨てて出て行った父親のピアノ。カメラの方はジーンのスウェーデン留学を機に関係をフェードアウトさせた元カレとの関係の清算につながり、ピアノの方は夫との唯一の絆を失うのを恐れる母親の反対を押し切って父親と残された家族との関係の清算につながっていく。元カレのエムからも、母親からもジーンの断捨離の身勝手さを強く指摘され、ジーンの気持ちは乱れながらもリフォーム後のデザイン事務所の開設に向けて邁進していく。映画を観ている自分も去年9月下旬に離婚して、元妻が要らないと残して行った様々なモノを3か月ぐらいかけて(この映画はたった1月で家をカラッポにしてた。すごいわ)整理(引取り業者呼んで売ったり、毎週ゴミの日に少しずつ捨てて行ったり、これはと思うものは荷造りして元妻の方へ送ったり)していたので、この映画観てたらいろいろ考えちゃって、身につまされました。
 そういうことで、本作はワタシの今の生活のツボにハマってしまったので、評価点は5点満点の5点です。

2020年の振り返りをやりまする。

 今年2020年(令和2年)は新型コロナウイルス(COVID-19)のおかげでとんでもないことになってしまいました。特に3月から緊急事態宣言の明ける5月終盤まではほとんどのイベントが延期か中止になりましたし、映画も旧作の再映ばかりになってしまいましたものね。そんな中でも果敢に映画鑑賞に観劇にライブに行ってきた記録を残すため、恒例の「ふりかえり」をやるまする。ブログで付けた評価点を★で表記しています。【中止】【延期】はチケットは買ったけど、コロナ禍で行けなかったイベントです。

【映画】
1.スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け ★★★
2.フォードvsフェラーリ ★★★★
3.パラサイト 半地下の家族 ★★★★
4.三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実 ★★★
5.ANNA/アナ ★★★★
6.コンフィデンスマンJP プリンセス編 ★★★
7.海辺の映画館 キネマの玉手箱 ★★★
8.劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン ★★★★★
9.TENET ★★★★
10.建築と時間と妹島和世 ★★
11.博士と狂人 ★★★★★
12.スパイの妻 ★★★★
13.音響ハウス Melody-Go-Round ★★★★
14.燃ゆる女の肖像 ★★★★

 映画はなんと去年と同じ14本でした。他の娯楽が軒並み延期や中止になる中、映画ぐらいは、ということなんでしょうね、きっと。でも歴代日本一の興行収入を上げた「劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」は観に行ってません。いくらミーハーなワタシでも、鬼もののアニメはもう食傷気味でしたので、この漫画も避けて見てなかったら、あれよあれよの人気急上昇。絵柄もあんまり好みでは無かったので、乗り遅れた今となっては多分今後も観ないでしょうね。アニメは今回は邦画1本(8)だけです。実写の邦画は6本(4,6,7,10,12,13)でした。さて、邦画の一番は頑張れ京都アニメーションということで唯一5点の「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」です。
 一方の洋画は7本(1,2,3,5,9,11,14)、スターウォーズ最終作にはがっかりしました。韓国映画初のカンヌ国際映画祭パルムドールと米アカデミー初の外国語映画による作品賞、監督賞、脚本賞と国際(長編)映画賞の4部門制覇という輝かしい受賞歴を誇る(3)は貧乏人が観ると身につまされて辛いです。今年はコロナ禍で大作の日本公開本数が減ってます。その中でも「TENET」はちょっと難解なところもあったけど良かったです。そして洋画の一番も唯一5点のショーン・ペンとメル・ギブソンの名演が光る「博士と狂人」です。


【舞台】
1.シス・カンパニー公演 日本文学シアターVol.6 【坂口安吾】 『風博士』森ノ宮ピロティホール 1月8日18:30の回 ★★★★
2.『キレイ―神様と待ち合わせした女―』森ノ宮ピロティホール 1月28日18:30の回 ★★★★
3.『大地(Social Distancing Version)』サンケイホールブリーゼ 8月13日 ★★★★
4.『三谷幸喜のショーガール~告白しちゃいなよ、you(Social Distancing version)』サンケイホールブリーゼ 8月15日 ★★★★★
【中止】「ねじまき鳥クロニクル」シアター・ドラマシティ 3月7日
【中止】「ヘンリー八世」シアター・ドラマシティ 3月19日
【中止】地球ゴージャス二十五周年祝祭公演「星の大地に降る涙 The Musical」フェスティバルホール 5月13日
【中止】ミュージカル「ヘアスプレー」梅田芸術劇場メインホール 7月10日
【中止】COCOON PRODUCTION 2020「フリムンシスターズ」オリックス劇場 12月1日
【中止】志の輔らくご in OSAKA サンケイホールブリーゼ 12月18日

 舞台の方は今年は4公演でした。昨年より5つ減りました。中止になったチケットの分を足せば10公演分ありますので、つくづくCOVID-19のバカヤロー!、です。4本のうち2本はコロナ禍の影響を受ける前の1月の公演ですし、コロナ禍のもと再開してからは三谷幸喜の2作しか行っていません。特に「フリムンシスターズ」と「志の輔らくご」は会場まで行ったところで、関係者に陽性反応が出て先ほど急きょ中止を決定した、と紙1枚もらってとぼとぼ帰る破目になり、ホントに悲しいです。来年こそは、入り口でCOCOAのインストールやら大阪のコロナのサイトの登録やら検温やら何やらとまだろっこしいチェック無しで会場入りできるようになりますように(まぁ、来年は無理だろな)。さて、今年の一番は川平慈英とシルビア・グラブの素晴らしいレビューと、コロナ禍を皮肉った演出が面白かった『三谷幸喜のショーガール~告白しちゃいなよ、you(Social Distancing version)』です。


【コンサート】
1.東京大学音楽部管弦楽団第105回定期演奏会の関西公演 兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール 1月26日 ★★★
  指揮:三石精一 
2.Ezra Collective ビルボードライブ大阪 2月27日18:30の回 ★★★★★
3.OSAKA GENKi PARK 1日目 大阪万博記念公園 10月10日 ★★★★
4.竹内アンナ 1st ALBUM Release BAND Tour 『MATOUSIC』 umeda TRAD 11月12日(5月から延期) ★★★★★
5.SOIL & "PIMP"SESSIONS Live 2020 "New Day" ビルボードライブ大阪 11月15日18:30の回 ★★★
6.iri Presents “Five Zepp Tour 2020” Zepp Namba Osaka 12月16日 ★★★
【中止】SAKANAQUARIUM 2020 “834.194 光”神戸国際会館こくさいホール 3月→4月→7月15日
【延期】SIRUP「Playlist TOUR 2020」Zepp Namba Osaka 10月10日
【中止】韻シストpresents 『OSAKA GOOD VIBES 2020』4月29日→8月10日
【中止】藤井風 Zepp Namba Osaka 6月5日
【中止】ワーグナー「ニュルンベルクのマイスタージンガー」兵庫県立芸術文化センター 7月5日
【延期】オペラ「ラ・ボエーム」兵庫県立芸術文化センター 7月24日
【延期】MISIA 星空のライヴ Across The Universe 兵庫県立芸術文化センター 9月25日

 今年は6本観に行けました。去年より3本減。一昨年より7本減です。外タレはコロナ禍前の1本(2)のみです。こればかりはしょうがないですが。それより、これまでずっと皆勤賞だった矢野顕子のさとがえるコンサートに行けていません。というか、東京でしかやってなくて、他の地域のヒトはライブ配信観てね、というスタイルでした。実は私、無料配信のライブは何個か観ましたが、有料配信のライブは誰のも1個も観てません。よって今年は初の「さとがえる」欠席です。そんな中、今年初めて秋フェスに行って来ました。「大阪文化芸術フェス presents OSAKA GENKi PARK」です。これは結構良かったです。あちこち会場を移動するにも夏より楽ですし。
さて、今年の一番ですが、5点は Ezra Collective と竹内アンナですが、ここは唄もギターもイケてる竹内アンナにします。


【美術展など】
1.「生誕130年記念 山下摩起をめぐる画家たち」 西宮市大谷記念美術館 1月5日 ★★★★
2.「in number, new world / 四海の数」 芦屋市立美術博物館 1月12日 ★★★★
3.「インポッシブル・アーキテクチャー ―建築家たちの夢」 国立国際美術館 2月9日 ★★★★★
4.「コレクション―現代日本の美意識」 国立国際美術館 2月9日 ★★★★
5.「ゴッホ展」 兵庫県立美術館 2月24日 ★★★
6.特別展「建築と社会の年代記―竹中工務店400年の歩み―」 神戸市立博物館 3月1日 ★★★★
7.「メスキータ展」西宮市大谷記念美術館 4月5日 ★★★★
8.「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」 兵庫県立美術館 7月25日 ★★★★
9.「動く!美術―動きはどう表現されてきたか―」 兵庫県立美術館 8月9日 ★★★★
10.西宮市大谷記念美術館の<展覧会とコレクション>2 ひろがる美術館ヒストリー 9月27日 ★★★★
11.「芦屋の時間 大コレクション展」 芦屋市立美術博物館 10月25日 ★★★★★
12.「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」 国立国際美術館 11月23日 ★★★★★
13.コレクション2「米・仏・独・英の現代美術を中心に」 国立国際美術館 11月23日 ★★★★
【中止】「コートールド美術館展」 神戸市立博物館

 今年は講演なし(昨年4本)で美術展13本(昨年より3本減)。コロナ禍で中止が相次ぎ、行動も自粛気味で神戸三宮より西にも大阪中之島より東にも行っていない割にはいっぱい行きました。来年はせめてリニューアルオープンした京都市京セラ美術館ぐらいは行きたいなぁと思います。(1年通して京都へ行かなかったのは今年が初めてかも)去年は東京遠征までしたのにね~。
 今年は大きな企画展が中止になる中、西宮市大谷記念美術館も芦屋市立美術博物館も所蔵品展に力を入れているみたいで、(10)と(11)は面白かったです。でも今年の一番は、そんな中実現した大型の企画展「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」にします。


 去年は海外旅行やらラグビーワールドカップやらで浮かれてたなぁ、今年も東京オリンピックで浮かれ続けるのかなぁ、と心配してたら、この事態。おまけに在宅勤務モードの中、猛暑の8月にエアコンはぶっ壊れるし、9月には離婚しました(これには驚いた)。来年は今年よりよい年だといいなぁ。みなさんも良い年をお迎えください。

iri Presents “Five Zepp Tour 2020” に行ってきた

 昨日は Zepp Namba で iri のライブを見てきた。コロナ禍以降ライブ見に行くのは先月の竹内アンナ、SOIL & "PIMP"SESSIONS に続き3本目。またまた感染防止の締め付けも強くなって来し、今年最後のライブになりそう。感染対策下のZepp Namba は1階も椅子が並んでた。Zepp Namba の1階に椅子があるのは初めて見た。こりゃドリンクもノンアル縛りかと思ったら、缶ビールが出てきた。よかった、アルコール出てきたよ。でも自分の席は2階席。Zepp Namba の2階席も初めて。思ったよりステージが遠く感じますな。iri の声も低音だし、なんかあんまり2階まで音が届かない感じ。ちょっとがっかり。
 iri のライブに行くのは初めて。アルバム「Sparkle」が秀逸だったので、どんなヤツが歌っているのか、全然予習もなく興味津々で見に来た次第。いい感じの曲ばっかりのアルバムだし、ジャケットの写真も美人さんだし、女性版SIRUPみたいなヤツがカッコよくステージに颯爽と現れるのを期待していたんだが、びっくり! 首か腰でも痛めているのかというくらい、そろりそろりとご入場。歌い手の口から繰り出す音楽と肩から下の体の動きの乖離に違和感増しましで見ていて吹き出しそうになった。聴衆が総立ちでノリノリなのに、ステージ上の歌い手がそろりそろりって、狂言役者でももっと軽やかに動くだろ~~って思ってしまった。iri がギター提げて歌いだしたところから、動きの無さにようやく慣れてきて、本編後半からアンコールにかけてはこちらもノリノリで見させていただきました。MCもほとんどなく、歌いまくりの90分。セットリストには満足してます。
 しかし、もう少し跳ねようぜ、衣装も軽やかなのにした方がいいって、と思いましたので、評価点は5点満点の3点で。

映画「燃ゆる女の肖像」を観て来た。

 昨夜TOHOシネマズ西宮OSでレイトショー(「密」を避けるため、今年はレイトショー鑑賞が多いかも。お得だしね)で「燃ゆる女の肖像」を観て来た。2019年・第72回カンヌ国際映画祭で脚本賞とクィアパルム賞を受賞したラブストーリー。この類のフランス映画を観るのは「アデル、ブルーは熱い色」以来、6年振り。あの映画は現代の学生が大人になるまでの10年くらいの時の流れがあるけど、この映画はブルターニュの離れ小島での2週間ほどの物語。島の館には画家のマリアンヌ(ノエミ・メルラン)、その雇い主の伯爵夫人(バレリア・ゴリノ)と婚礼準備のための肖像画の対象となる娘エロイーズ(アデル・エネル)、館に勤めるメイドのソフィ(ルアナ・バイラミ)という女性4人だけが出てくる。監督もセリーヌ・シアマという女性。なかなか濃密な122分だった。
 マリアンヌは舟から落ちてしまった荷物を取り戻すために海に飛び込んで荷物を確保するほどのガッツと意志の強さが視線に現れている。その強い視線でエロイーズをキャンバスに写し取ろうとするのだけど、彼女の表面的な特徴しか表せておらず、エロイーズに自分に似ていないと言われてしまう。映画でエロイーズに似ているけどちょっと違う、っていう肖像画がちゃんと用意されていて、映画を観ている者にも「これは違うでしょ」と思わせるあたり、芸が細かいわ。最後に仕上がった方の絵を観た時、確かにエロイーズがそこにいる、と思えたもの。でもリアルにエロイーズが描き表わされ過ぎてて、婚礼用の肖像画としては生々し過ぎかと思ったほど。
 館の中のシーンでは絵を書いているマリアンヌも、マリアンヌに観られているエロイーズも胸から上のカットが多くて、画家の目線で画面を決めてるんだなぁ、と思いながら観ていた。前半意思疎通がうまくいかない2人の媒介としてメイドのソフィがいるのかと思ってみていたら、後半2枚目の絵にとりかかってから、一気に面白さが増す。後半メイドは画家とモデルの媒介から共犯者のような同志になっていく。とはいえ、2人の仲を壊すようなことはなく、上手い関係性が描かれていたように思う。後半の6日間に3人がどんどん変わっていくのが観ていてホントに面白かった。カードゲームのシーンも秀逸だったけど、オルフェが黄泉の国からようやく出られそうな瞬間に振り返ってしまう話に、真剣に怒るソフィ、エロイーズ、マリアンヌそれぞれのオルフェと妻に対する解釈が3人の考え方の違いを表していて、これも面白かった。あと堕胎のシーンをソフィとエロイーズで再現して、マリアンヌにそれを描かせるシーンも良かった。
 舞台となった島の映像は美しく、なぜかアニメの「劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン」を思い出してしまった。海の波は結構荒くて、彼女たちをはね返す何かを表しているようにも見える。結婚を選択するしかない、エロイーズが自らそれを決心したのもこの海。一見自由に画家稼業をやっているように見えるマリアンヌも女性であるというハンデを抱えて自由に画題を選べないジレンマを感じさせるのもこの海。この島には伯爵夫人の館以外にも村人の営みがあるようで、その祭りで里の女性たちによって唄が唄われるシーンがクライマックス(ここにも男性はほとんど出てこない)。エンドロールにも披露されるこの里謡がすごく良かった。この祭りで薪の炎がマリアンヌと見つめ合うエロイーズのドレスの裾に燃え移るのだけど、これが映画の最初の「燃ゆる女の肖像」という絵に表されているんだけど、映画の最初、この絵をちゃんと見ていなかったので、もう1回観たいです。それだけが心残り。
 評価点は5点満点の4点。エンディングが、マリアンヌの焼きもちで終わってしまったのが、釈然としなかったので。
 

映画「音響ハウス Melody-Go-Round」を観て来た。

 今日12月1日はシネリーブル梅田で映画「音響ハウス Melody-Go-Round」を観て来た。「1970~80年代に勃興したシティ・ポップの総本山として近年再注目を集める東京・銀座のレコーディングスタジオ「音響ハウス」にスポットを当てたドキュメンタリー」ということで、ワタシの年代にはどストライクの映画。クリエイターのドキュメンタリーとしては10月に観た映画「建築と時間と妹島和世」以来。本作はギタリストの佐橋佳幸とレコーディングエンジニアの飯尾芳史がこの映画のために、「Melody-Go-Round」という曲をこのスタジオ「音響ハウス」で作っていく過程に、このスタジオゆかりのアーティスト(滝瀬茂、坂本龍一、矢野顕子、佐野元春、鈴木慶一)や、このスタジオのエンジニア(遠藤誠、河野恵実、須田淳也)達のインタビューが織り交ぜられていく。プロデューサー陣の話も出てきて、関口直人詩の大森昭男リスペクトもすごかったな。あと「い・け・な・いルージュマジック」誕生秘話も面白かった。ミスターミュージックの吉江一男氏、渡辺秀文氏、東京スカパラダイスオーケストラの沖祐市、 川上つよしの話も良かった。矢野顕子は子連れでレコーディングに来て、子供たちが眠くなったらバスドラムの中に入れておく毛布で寝させてたらしいが、毛布臭くないのかしら?
 この映画のもう1つの柱、「Melody-Go-Round」を作る側にも作詞とコーラスに大貫妙子、作曲とギターが佐橋佳幸、ストリングスに葉加瀬太郎、ドラムスが高橋幸宏、キーボードに井上鑑、ブラスセクションには村田陽一とSOLID BRASS、ボーカルはYellow Magic Childrenで「CUE」を唄ったHANA(唄えばまだ13歳とか14歳には思えない存在感だが、しゃべりはおぼこい)。という豪華メンバー。もう80年代ポップスやテクノ大好き世代にはまるで同窓会でも見るような映画。逆に言うと、その世代以外のヒトが見てもつまんないかも。
 評価点は5点満点の4点。ここまでいろんなヒトのインタビューが撮れたのなら、山下達郎・竹内まりあ夫妻の( 下河辺晴三とユーミン夫妻のインタビューも良かったよ)インタビューも欲しかったなぁ、と思います。贅沢かしら。

コレクション2「米・仏・独・英の現代美術を中心に」を観て来た。

 ロンドン・ナショナル・ギャラリー展に続いて、国立国際美術館の所蔵品展コレクション2「米・仏・独・英の現代美術を中心に」を観て来た。
 アメリカからは、マーク・トビー《Night》、モーリス・ルイス《Num》、アド・ラインハート《版画集「10のスクリーン・プリント」》、ドナルド・ジャド《無題》、リチャード・セラ《My Curves are not Mud》、ジャスパー・ジョーンズ《時計とベッドの間》が良かった。
 フランスからは、ニキ・ド・サンファール《アダムとイヴ》、ルイ・カーヌ《No.79-180「君か」》が良かった。
 ドイツからは、ゲルハルト・リヒター《STRIP(926-6)》、ジグマー・ボルケ《恋人たち》、ヨルク・インメンドルフ《絵が呼んでいる(最後の自画像Ⅱ)》が良かった
 イギリスの部屋はどれも良かった。上げればリチャード・ハミルトン《鏡の送り返しA》などインクジェットプリンターで出した3枚、ブリジッド・ライリー《カラード・グレー》の3枚、サイコロで作ったトニー・クラッグ《分泌物》、ジュリアン・オビー《ファイルを持つヒロフミ》、サイモン・パターソン《おおぐま座》かな。
 その隣が他の国々、としてひとまとめにされているんだけど、そこではピエロ・マンゾーニ《非色》の2点、ヴィック・ムニーズ《おもちゃの兵隊》、ヴァルタ・カイヴァーノ《無題》がよかった。まぁ、ジャコメッティ《ヤナイハラⅠ》とかおなじみのは上げてないです。
 評価点は5点満点の4点。満点ってほどじゃないです。

ロンドン・ナショナル・ギャラリー展を観て来た

 今日は、連日COVID19の感染者数が増大し、「我慢の3連休」と言われている中なれど、事前にこの日で予約しちゃってたものはしょうがない(「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」の時も同じ言い訳してた気がする)、ということで、「インポッシブル・アーキテクチャー ―建築家たちの夢」以来、9か月ぶりの国立国際美術館に行ってロンドン・ナショナル・ギャラリー展を観て来ました。隣接する工事現場では、大阪新美術館(仮称)の姿も立ち上がってきて、来年の完成が待ち遠しいです。
 入場料1,700円の割には舶来作品だからか展示作品は61点とちょっと少な目です。ソーシャルディスタンスを意識してか、結構絵と絵の間隔も広めで、ゴッホの《ひまわり》だけで1室割り当てられてます。完全に別格扱いですな。確かにいろいろな黄色を厚く塗り重ねた輝くような美しい絵ではありますが。でも、ワタシは隣室(Ⅶイギリスにおける フランス近代美術受容)のゴーガンの《花瓶の花》の方も好きですね。あと、この部屋ではセザンヌの《プロバンスの丘》、モネ《睡蓮の池》、ドガ《バレエの踊り子》、ルノワール《劇場にて(初めてのお出かけ)》、ピサロ《シデナムの並木道》など好きな絵が並んでます。さすが、コートールドが集めた絵画たち。ぁ~ぁ、今春のコートールド美術館展神戸展の中止が悔しいです~。
 最初の部屋(Ⅰイタリア・ルネサンス絵画 の収集)に戻って、気に入った作品を上げていくと、カルロ・クリヴェッサ《聖エミディウスを伴う受胎告知》(天からマリアに届く光線の構図はどうやっても無理があるけど)、ティツィアーノ・ヴェチェッリオ《ノリ・メ・タンゲレ》(行かないでアンタ、みたいな台詞が聞こえてきそう)、2つめ(Ⅱオランダ絵画の黄金時代)の部屋では、やっぱりフェルメール《ヴァージナルの前に座る若い女性》とレンブラント《34歳の自画像》が圧巻。他ではウィレム・クラースゾーン・ヘーダ《ロブスターのある静物》の光沢の美しさかな。3つ目の部屋(Ⅲヴァン・ダイクと イギリス肖像画)こそが、本展の神髄のような気がします。どれも良かったですが、上げるとすれば、アンソニー・ヴァン・ダイク《レディ・エリザベス・シンベビーと アンドーヴァー子爵夫人ドロシー》、トマス・ゲインズバラ《シドンズ夫人》、特にトマス・ローレンスという画家は初めて知りました。《シャーロット王妃》も《55歳頃のジョン・ジュリアス・アンガースタイン》も良かったです。
 第4室(Ⅳグランド・ツアー)では巨大な絵葉書とも言えるカナレット《ヴェネツィア:大運河のレガッタ》が良かったです。あとミルズの肖像画見て、リチャード・ミルズってこんなヤツやったんや、と思いました。第5室(Ⅴスペイン絵画の発見)では、ベラスケスのボデゴン(厨房画)《マルタとマリアの家のキリスト》と、バルトロメ・エステバン・ムリーリョの描く子ども(《窓枠に身を乗り出した農民の少年》、《幼い洗礼者聖ヨハネと子羊》)の可愛さには驚きました。あとはフランシスコ・デ・スルバラン《アンティオキアの聖マルガリータ》が良かったです。ゴヤの《ウェリントン公爵》は上手いですが、とてもナポレオンを破った英雄には見えませんな。
 第6室(Ⅵ風景画とピクチャレスク)では、やっぱ本家クロード・ロランの《海港》と、ジョン・コンスタブル《コルオートン・ホールのレノルズ記念碑》の晩秋の雰囲気が良かったです。ターナーの絵は《ポリュフェモスを 嘲 るオデュッセウス》も悪くないですが、1枚しか飾らないのであれば、もっとほかに無かったんんでしょうか?
 実はロンドン・ナショナル・ギャラリーはテイト・ギャラリーなどと一緒に昔観に行ってます。でも1990年に行ったので、翌年できたセインズベリー・ウィングに行ったことがありません。またロンドンに行きたいですね。評価点は5点満点の5点。まぁ、バランス良く展示されているんじゃないでしょうかね。